2005年9月号
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「山以外での私の姿?」
フィリピン・ミンダナオ島 マノーボ族伝道 合田希保
「希保さんは、山にいる時以外も長袖、長ズボンなんですか?」ある方より、こんな微笑ましいお便りを頂きました。これからお分ちさせて頂きます事(写真)は、そのお答えになるでしょうか?
山での保健衛生プログラムの働きを終えた後、七月中旬に所用で、ミンドロ島へ出掛けました。第一期、タガログ語を学ばせて頂いた際に約一年住んでいた思い出の場所です。ダバオからマニラへは飛行機で、その後バスや船に乗り換えて、ミンドロ島、カラパン市にあるOMF宣教師館に到着しました。
第一期、初めの頃の何もかもが新しく、適応するのに大変だった当時の事が頭の中に蘇って参りました。しかし、今回久し振りに親しい友人達との再会の機会が与えられ、マニラでもミンドロ島でもミンダナオ島でも、遠慮無く泊まらせてもらい、食事のテーブルに招いて頂く事の出来る、主にある交わりが与えられています事の幸いを覚え、神様に心から感謝しました。(詩篇七七・一九)
元タガログ語文法の先生ご家族、元タガログ語学ヘルパーのご家族、OMF新人宣教師訓練時代から同期の宣教師ご家族等‥‥毎日同窓会のようでした。又、今回はマニラJCFの婦人会より、お招きを頂きまして、マノーボ族伝道の働きを分かち合わせて頂きました。久し振りの日本語を聞き、日本の会話(例。おすもうさんは誰が優勝したとか‥‥)を伺い、日本人である事を懐かしみました。
普段は全く日本語を使いませんので、日本語に触れられるのは大切だと思いました。ある方々のご好意により、ジャグジーの湯船に体全身を浸からせて頂いたり、美味しい日本食を沢山おご馳走になりました。やはり、日本のお風呂とお食事は良いですね。
ダバオに帰る前日、マニラの高級デパートへ探検に行き、素敵なお洋服や靴、バッグ等を見たり、大きな本屋さんへ行って綺麗な生け花の本を見たり、ダバオには無いお洒落な雰囲気を堪能しました。しかし、大都会の高いビルを見上げて驚嘆し、あげくに道に迷い?慣れない電車には結局最後まで乗れず始末で、田舎者はダバオに帰りホッとした様です。
この三枚の写真、それぞれが山では見られない?私の姿です。たまには同僚の宣教師の子供達と遊んだり(遊んでもらっている?)、これもリラックスの一つです。
お祈りとお支えを心から感謝しつつ‥‥。
【祈りの課題】
1.9月5〜9日、ある村で全マノーボ族のクリスチャン達が集まり、交わりや修養の時を持ちます。この時の祝福の為にお祈り下さい。
2.合田師は時々腰や肩の痛みを覚えます。健康管理がしっかり出来ます様に。神様ご自身や御言葉から教えて頂く、日々の歩みの祝福の為に。
「待っていてくださる愛」
カンボジア・プノンペン 西村信恵
七月二一〜二三日、ニャックルアン青年会のキャンプが、ここから車で三十分のところにあるプレイベン市で行われました。アメリカから来て下さった十人を含めて総勢三十五人です。荷台のあるトラックを一台借りたのですが、荷台の上にも人が乗っている様子を想像してみてください。上にも荷台の中にも車の中にも人が満員の状態で車は出発。それでも楽しい雰囲気の中、キャンプをする場所に到着。キャンプといっても大きな家を借りてそこで二泊三日の修養会。そこで「放蕩息子」のテキストを中心に、イエス様は失われた人を捜して救うためにきてくださったことを学びました。初めのセッションは息子の心情についてみんなで考えること。それぞれのグループでの話し合いでしたが、思ったよりみんな真剣で、私はこう思う!と一人一人が自分の思う放蕩息子の姿を語っていました。アメリカからのチームの姉妹も、神様から離れていた自分がアルコール中毒でどん底の時に、そこから救い上げてくださった神様の愛を語り、神様のもとへ戻った証をしてくださいました。どん底の生活の中、豚のえさを食べなければならなかった放蕩息子の心情が思わされ、それぞれが自分の生活を振り返り、いつでも、そして今もご自分の元へ来るのを待っていてくださっている神様の存在を知らされました。二日目の夜はグループごとに放蕩息子の寸劇を発表。そして、締めくくりにワチャナー兄弟がメッセージを語りました。父親が走っていって息子を抱擁。父親の愛、神様の愛は、決して私たちを恥に思わず、いつでも迎え入れてくださる、今も待っていてくださっている。イエス様はなぜ父親である神様から離れてこの世に来られなければならなかったのか、と救いのメッセージを語り、三人の青年がイエス様を信じる決心をいたしました。
ゲームの時間、散歩の時間もそれぞれが交流を深め、青年会に来はじめたばかりの人も、すっかりうちとけることができました。初めての試みでしたが、何よりも事故もなく、けんかもなく、祝福されて終えることができ、感謝でした。神様に感謝する時間に多くの青年が、「神様の事を知ることができて感謝!」と報告しました。この青年たちが主にあってますます成長していくことができます様にお祈りください。
【祈りの課題】
1.7、8月と来客の多い月のあとで疲れがたまっています。ニャックルアンにいる宣教師の健康が支えられますようにお祈りください。
2.キャンプに参加した青年たちの中、決心をした青年たち、また、神様についてもっと知りたいと思っている青年たちが、続けて神様によって導かれますようにお祈り下さい。
「きめ細かいネットワーク」
在英邦人伝道 横山基生、好江
鹿児島の大学生三名が約一年間のケンブリッジでの学びを終えて帰国しました。
月曜伝道聖研に来始めたのは今年の二月頃でした。留学生伝道のためのコーヒー・バーではよく会っていたのですが、我が家での催し物にはしばらく来ませんでした。来始めた理由を聞くと、ケンブリッジに住み始め、多くのクリスチャンに会い皆一様に親切で何故なのだろうと思うようになった。英語の聖研にも出たけれど深くは理解できないので、日本語での聖書の学び会に出たくなったということです。
三人とも帰国後も聖書を学び続けたいと言っています。私達の願いは、彼等のように主に心を向け始めた人が、それぞれ地元のクリスチャンの交わりに迎えられ、主を知る歩みを続けることです。単なる教会の情報を渡すだけでは不充分で、個人的にクリスチャンを紹介し、具体的にフォロアップしていただく必要を覚えます。
特に求道し始めたばかりの人、日曜礼拝に定期的に出席しなかった人にとっては、このことがとても大切です。
ジャパニーズ・クリスチャン・フェロシップ・ネットワーク(北米からの帰国者のための働き)に問い合わせ、この三名をフォロアップして下さる地元のクリスチャンを紹介していただきました。紹介された人と私達は実は五年前会っていました。
お互いを知っている信頼感の中で、フォロアップがなされることは何と感謝でしょうか。フォロアップのネットワークがさらにきめ細かくなっていくことを主に願っています。(基生)
七月に起きたロンドンのテロ事件に関わって、ご心配・お祈りありがとうございます。
その後今まで身の回りで被害を受けた人の話は入っておらず、私達も変わりなく生活しています。私達がロンドンに住んでいた八九〜九三年、IRAがらみのテロに脅かされ、不審物のため地下鉄が止まることがよくあり、好江の勤務先から道路を隔てた所で爆弾が爆発したこともありました。その頃危険と隣り合わせで生活し、クリスチャンとして年を経るに連れ、「いつでも主の許に召される準備を」との心備えが与えられるようになりました。交通事故、自然災害なども含めて、いつ、どのように死を迎えるか、人間には分からない。永遠の命のお約束をいただいている者として、朝毎に、この日いのちが与えられていることを感謝し、精一杯生きる、それがどのように終わろうとも感謝できる、悔いの無い一日を生きられる、そのようでありたいと思わされます。
七月半ば、元英国「日本伝道隊」、今は改称してジャパン・クリスチャン・リンク(略してJCL)のコンファレンスで、帰国者の課題について話す機会が与えられました。「帰国者の現状(帰国者本人の苦労、受け入れる教会側の悩み)が聞き手によく伝わって、健全な緊張感を持ってもらえたと思う」との感想を貰い、こちらで接しているイギリス人クリスチャンにして欲しいこと、日本で進んでいる帰国者のための働きの広がりについても伝わったようです。
集められた中に、JCLの関係で、オックスフォードの河村紀子師(昭夫師は日本で巡回中)、ミルトンキーンズの小島美子師、日本伝道隊・日本イエスキリスト教団の関係で日本からヒュー・ブラウン宣教師と小紫師、引退宣教師のヘイウッド夫人、ウォラー、スミス、ウォーナー各宣教師、OMF宣教師のロザンヌ・ジョーンズ、ヒルダ・ウィッグ宣教師もおられ、良い交わりが与えられました。日本のためと焦点を絞ったコンファレンス、何十年も日本のために祈ってこられた白髪の聖徒の姿に大いに励まされました。
このような多くの素晴らしい仲間と共に、イギリスでの邦人伝道をさせていただける恵みを心から感謝しています。
先月号でお知らせしましたIさん(バーミンガムの大学で学び、お寺である実家に夏の間三カ月一時帰国中)とは、バーミンガムの中国人クリスチャンの紹介で私達は出会えたのですが、その中国人クリスチャンもJCLコンファレンスに出席。主の僕として忠実に仕えている台湾人姉妹との交わりも素晴らしい主の恵みと感謝しています。(好江)
【祈りの課題】
1.日本OMF宣教師、吉澤恵一郎・香師家族(愛祈(あき)7才、勇祈(ゆうき)5才)が1年間の英語研修で9月下旬にケンブリッジに移ります。吉澤師達が具体的に伝道活動に関れるまで、9月初めから横田栄・ヘーゼル師(在欧日本人宣教会短期協力宣教師)家族(理雄(りお)5才、開(かい)0才)がケンブリッジに住み、横山師夫妻と奉仕します。両家族の新しい土地での生活が祝され、特に子供達が学校生活にすぐに慣れることが出来ますように。
2.9月からケンブリッジに来る日本人学生や家族と自然な形で良きコンタクトが取れるよう。主に導かれる魂が起こされるようにお祈り下さい。
「小強兄の結んだ実」
台湾・活水泉 木下理恵子
日本は酷暑の夏と聞きましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。いつものお祈り、ご献金をどうもありがとうございます。又小強兄に関して、お祈りやお励ましをどうもありがとうございました。主は本当に憐れみ深いお方です。
小強兄が召されてから、私たち同労者も多くのことを考えさせられました。そして十字架の贖いの尊さを今一度思わされました。振り返ってみれば、小強兄も彼なりに禁酒しようと努力しました。そしてどんなに弱さがあり、又酔っていても、イエス様が神様であり彼の救い主であることを否定した事は一度もありませんでした。そんな小強兄の記念礼拝を持った夜、厳兄と黒人兄(台湾人ですが、色が黒いためのあだ名)がはっきりと洗礼を受けたいと言って来ました。彼なりに主を愛した小強を、主はその記念礼拝を通して用いて下さいました。
という訳で今洗礼準備会を持っています。先月号でお祈りいただいた厳兄(阿華)、鐘兄、黄兄(阿和)、そして黒人兄です。阿華は罪の悔い改めをした夜、本当に良く眠れたとか。とても主を慕い求めるやわらかい魂です。阿和は予習をし、聖書箇所を全部書いてきました。住む家のない彼にとって、すごい努力です。又悔い改めの時、小さい頃、偶像に奉げられた事を告白し、その関係をはっきり断ち切りたいと祈りました。阿和もかなりのアル中ですが、彼なりに努力中です。鐘兄はとても恥ずかしがりや。ホームレスになって間もない時に、訪問で小孟が話しかけ、紹介したチラシ配りの仕事にすぐ行き始め、台湾の暑い太陽の下、真っ黒になりながらも続けています。黒人はもう長い間活水泉に来ています。よく友達を連れてくる人で、去年受洗した鄭兄、粛兄も黒人が連れて来ました。単純な信仰を持ち、今は龍山寺でも拝んではいないとか。まったく個性の違う四人。一人一人、主の愛される尊い人たちです。
感謝なことに前三人は仕事を始めています。ただ出勤時間が異なり、それぞれ休暇がほとんど無いため、受洗準備会や洗礼式の日程を組むのが大変です。皆が十分に準備でき、主の定められた時に喜びを持って洗礼を受けられるようにお祈り下さると感謝です。皆様のお祈り、本当にありがとうございます。
【祈りの課題】
1.小強兄の記念礼拝を通して洗礼希望者が与えられ感謝。洗礼準備中の厳兄(阿華)、黒人、鐘兄、黄兄(阿和)がそれぞれ十分に準備でき、最善の時に喜んで洗礼を受けられるように。仕事が続くように。
2.同労者の呉師ご夫妻が休暇を取っています。十分に休養でき、又リフレッシュされて帰ってこられるように。又活水泉の責任を宣教師から呉師に渡していく所です。呉師ご夫妻が各方面で準備され、整えられるように。
「浦島太郎から寅次郎へ」
一時帰国中 佐味湖幸
南の島から帰って、ボーッと過した三ヶ月は過ぎ去り、七月からいよいよデピュテーションが始まりました。「なんとく、まだしんどいなあー。」と思っていたのは、どこへやら、動き出すと、気分が引き締まり(体もついでに引き締まってほしい!)、元気になって、教会訪問が楽しくなってきました。
現在は大阪の自宅から通いで、母教会の属する福音交友会の諸教会を巡回していますが、八月半ばから一ヶ月間、北海道訪問、九月半ばから一ヶ月間、関東訪問、そしてまた関西とあの寅さん生活が始まります。
この十三年間、本当によく祈って、支えてきてくださった方々、初めて私と会い、フィリピンの教会の様子やプロジェクトの様子を聞き、関心を示してくださる方々など、いろいろな方と顔と顔をあわせて、神様がしてくださった素晴らしい事を報告でき、ともに主の御名を崇めることが出来るということは何と感謝なことでしょう。
また、最近感謝なことは、フィリピンからの便りです。ピリ聖書教会はタパオ牧師を新しい働きに送り出し、無牧になりましたが、長老、役員はじめみんなで助け合って、前進しているということです。ピリ・プロジェクトも役員会の監督の下、各プロジェクトのリーダーたちが協力し合い、助け合っているとのこと。また、三月末にアガペー子供開発センターを卒業した一期生たちは、この六月、地元の小学校へ入学し、勉強もよくでき、それぞれのクラスでリーダー的な存在として活躍していると、小学校の先生方からお褒めをいただいたそうです。
またさらに感謝なことに日本でもピリ・プロジェクトのクロスステッチを購入してくださるところが増え、幾つかのクリスチャン書店でも、商品を置いていただけることになりました。
そのような中で、悲しい知らせもありました。私が去った後、子供開発センターの責任者になるはずだったエミー姉が天に召されたというのです。小学校教師でしたが、早めに引退し、教会の長老として主に忠実に仕えてきた人です。「どうしても、神様にこの人生を捧げきって、お仕えしたい。」と高血圧の体で、センターの働きを志願してきたのでした。今年初め脳梗塞の発作があり、約半年にわたる闘病生活の後、最後は腎不全で亡くなりました。短い間でしたが、本当に心を合わせて働けた同労者でした。姉の地上での旅は終わり、もう地上では再び会うことが出来ない悲しみがありますが、姉は主の御許に安らいでいることを思うとき、平安と感謝が溢れます。
【祈りの課題】
1.デピュテーションの祝福のために。8月半ばから9月半ばは北海道。9月半ばから10月半ばは関東。その後、11月末まで関西です。
2.無牧になったピリ聖書教会のために。ピリ・プロジェクトの更なる前進のために。新しい働きを始められるタパオ師のために。
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