2007年11月号
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「主の教会に仕える」
カンボジア・クロチェ 今村裕三、ひとみ
「クラチェ教会は、ソムバット姉は、先月隣国からカンボジアに来て始めたばかりのお父さんの教会に移ることを決心しました。親子の関係上、お父さんの願いを断ることは難しいと教会員は言います。これまでの姉の信仰生活を考えると、身を割かれるようなやるせない思いでした。過去約二年間に渡って分裂やリーダーの引き抜きのない静かな時を過ごしていたクラチェ教会でしたが、教会学校教師訓練を終えたばかりの姉が、引き抜きのような形で出て行きました。教会がどのように影響を受けるか心配でしたが、今のところ守られています。見方を変えれば、皆、そのようなことに慣れてしまっているということになるのかもしれません。ソムバット姉の父の新しく始まった働きがクラチェに多く住んでいるベトナム人への伝道へと広がっていくように祈ります。
教会のなかにはよい兆しも見えています。特に、青年のなかに礼拝賛美リードや奏楽などを始める者が出始めました。これまではリーダーを中心に数人の者しか奉仕していませんでしたが、少しずつ皆で主に仕えるようになってきました。これまでの種まきの一つの実だと主に感謝しています。続けてリーダーたちを中心にして一つになって主に仕えていく教会へと成長できますようにお祈りに覚えてくだされば幸いです。(裕三)
「悲しんでいるようであるが、常に喜んでいる」(第二コリ六章十節)とはどういう意味か?と最近よく考えます。教会学校を始めるきっかけを作ったソムバット姉が抜け、彼女の村から来ていた子どもたちが教会学校へ来なくなりました。そして教会学校の活動が止まりました。教会員の子どもが数名来ているのですが、年齢が小さいので教える気が起こらないようです。
そんな時にクラチェ教会の前任のK師がクラチェ教会を訪問し、励ましてくださいました。その時、過去の歴史の中で、クラチェ教会から引き抜かれたり、出て行ったりした人の名前を挙げました。軽く十人以上おり、その家族やあげられなかった人を含めればなんと多くの人数か!と驚かされました。神様の計画は、時に矛盾に満ちているように感じます。クリスチャンの喜びは、悲しみから自由になることではなく、常に不安と平安の間を揺れ動きながら、その不安定な状態の中で、口に言い表すことの出来ない神の恵みと臨在を感じていくことである‥‥私は常に喜んでいるだろうか?そう神様から問われている気がします。クラチェ教会員、そして私が常に「神様を喜ぶ」ことが出来るように、そしてソムバット姉がどの教会へ行こうが、御言葉に忠実に人生を歩めるようにお祈り下さい。(ひとみ)
【祈りの課題】
1.11月は第一期の最後の月です。最後まで主と教会に忠実に仕えることができますように。また、よい奉仕の締めくくりと日本での奉仕の準備をすることができますように。
2.10週間の学びを終えた者たちが教会員のよいモデルになることができますように。神を愛し、人を愛していくことを日常生活のなかで実践でき、御言葉を教えていくことができますように。
「良い証人になれるよう」
カンボジア・ニャックルアン 西村信恵
「私の妹、来年の一月に結婚すると思うよ。」こういったのは、御手伝いさんのガンニャー姉妹。妹というのは私と一緒に毎週聖書勉強をして、来月には洗礼を受けようと準備している十七歳の女の子、ティーのことです。二週間続けて礼拝に出席できていなかったので心配していたところでした。御姉さんのガンニャーさん一家とは、家も目と鼻の先、どうしてもっと早く教えてくれなかったのかと聞くと、ガンニャーさん自身も最近知ったとか。「私のお母さんは、私に言うと教会の人にばれて、いろいろ反対されるだろうことを予想して、私には何も教えてくれないの。」と言うことでした。ガンニャーさん自身も十五歳のときにお母さんのすすめを断れず結婚し、今まで苦労してきました。ご主人は最近、お酒をやめることが出来、ようやく一家に平和が戻ってきたところです。まだ若いティーも同じ道を歩むようになるのではないかと心配しています。ティーは、祖母と、ご両親と一歳の弟と五人暮らしです。御父さん自身も病を抱えており、一家の収入の大部分は、毎日フェリー乗り場のお客さん相手にジュースを売っているティーの肩にかかっています。「私が働いて一生懸命稼いでこないと、今弟が病気で薬代がかかるから。」と、家族思いの女の子です。訪問に行ったときは風邪をひいていました。「実は、日曜日、神様のこと忘れて遊びにいって、風邪をひいて、結局、仕事にもいけなかった。ごめんなさい。」と、「私がもっと神様の愛がわかるようにお祈りしてくださいね。」と言います。その週末は、結婚を申し込んだ二十一歳の相手の方を連れて教会に来てくれました。この結婚の計画によってティーが信仰を失うのではなく、二人が神様の前に導かれて、良い時に結婚へと導かれますように、ティーの歩みのため祈っていただけると幸いです。また、ガンニャーさんの家では週に一度の家庭を始め、反対していた近所の人も集ってくるようになり、そこに、ティーの結婚相手の男性も参加しているようです。ガンニャーさん家族がこの地域で、地の塩として、光として用いられますように、あらゆる災害、誘惑から守られますようにあわせてお祈りください。感謝して。
【祈りの課題】
1.11月4日に洗礼式が行われます。準備をしている方々のために、また、当日の天候のためにお祈りください。
2.ラモ(バイクを使った大勢乗れる乗り物)を使って、教会員が運転をして遠くから来られる方や、子供たちを連れて教会の礼拝に出席することになります。運転の安全が守られるように、これまで来たくても来ることができなかった方々が出席することが可能になりますように。この乗り物が用いられるようにお祈りください。
「『橋』となる」
日本 横山基生、好江
九月も支えられ様々な恵みをいただくことができました。十八日と十九日にJEA宣教フォーラムが代々木で行なわれました。JEAは日本福音同盟の略。福音派の諸教会の集まりです。四つのテーマに分かれて、日本国内と国外の宣教について話し合いました。私が参加したテーマは、ディアスポラ日本人宣教です。私たちが働きをスタートさせた十二年前と比べるとその意識の差は格段です。今回の話し合いで課題となったのは、ディアスポラ日本人伝道の分科会に参加する人達は、この活動既に長く関わっている人達ばかりで、新しく働きに関わりたいと願って参加された方がほとんどいなかったことでした。さらに地道にディアスポラ日本人宣教への動員に励みたいと願わされました。(基生)
九月二九日に行なわれたブリッジ・ビルダーズ(「恵みの橋渡し」)の集いのためにお祈りいただき、ありがとうございました。
二〇〇二年、私達夫婦がケンブリッジに派遣される際の壮行祈祷会での太田和さんのメッセージが始まりでした。イギリスにおいて未信の日本人とイエス様をつなぐ橋となる役割、イギリス人クリスチャンと日本人をつなぐ橋、イギリスの教会と日本の教会をつなぐ橋、そのような役割を主は私達に与えておられるのではないかというお勧めを受け、ケンブリッジの働きではその結実を見せていただきました。「AからBに人を渡すのが橋の役割、橋の上に留まることを橋は喜ばない」とのポイントを心に深く刻み、ケンブリッジでは橋に徹することを教えられました。
帰国者フォロアップにおいても「橋」となる人材が必要です。海外で主イエス様を知った日本人が、帰国したそれぞれの地でキリストの教会に繋がり、キリストの体の一部となっていく、そのお手伝いをする働きです。一番大切なことは、主が私達と共に歩んで下さるように、一人一人の帰国者をありのままに受けとめ、歩みを共にし、信仰的に次のステップをとれるように励まし続けることです。このような「橋」とさせていただこうと、参加者の兄姉と共に学び、心を合わせて祈りました。「帰国者に優しい教会になれたら、誰にも優しい教会になれるのでしょうね」という一参加者の言葉が印象的でした。
同日午後には、AFMC5のリユニオンを持ちました。インドネシアでのAFMC5から一カ月経ち、あのコンファレンスで、また視察ツアーで与えられた恵みを、それぞれ置かれた所で生かし実践していこうと具体的に考え祈り合いました。日本国外で行なわれている宣教の業と、日本のクリスチャン・教会との間の「橋」となる役割です。 成田出発組のほぼ全員が集ることができ感謝。会が終わった後、「宣教のために祈ろう」とスケジュールを合わせている姉妹方の会話を耳にして嬉しくなりました。(好江)
【祈りの課題】
1.OMF日本委員会に属する働き人が15名います。日本委員会の活動、各宣教師の働きの必要に、主が経済的な祝福を与えて下さるように。
2.11月26日から30日まで、市川OMFセンターでプロジェクト・ティモシーという訓練会があり、約30名、横山夫妻はじめ各国から宣教師が参加します。よき訓練の時となるように。
「悪を良きに計られる主」
日本 木下理恵子
きれいな仲秋の名月が見えた後は関東の方は冷たい雨が降り、一気に涼しくなりました。皆様はお元気でお過ごしでしょうか。いつものお祈り、ご献金をどうもありがとうございます。
先日は宣教教会の年に一度の海外宣教礼拝に伺わせて頂きました。世界の民族衣装を着た方々もおられ、SIMの吉岡先生、またこの夏台湾や北海道に行かれた短期宣教のお証なども聞くことができ励まされました。そしてこの日海外宣教のために特別に捧げられた献金の豊かな額を聞き驚きました。「毎年このくらいですね」と何気なくおっしゃる牧師たちに、いろいろな宣教師を宣教報告に招くだけでなく、毎年定期的に海外宣教礼拝を持ち、そのヴィジョンを伝え、海外宣教に関わり続けていく姿勢を教えられました。
在日中華系の方たちの伝道も続いています。十月二八日にはその内の一人の姉妹の洗礼式があります。彼女は救われた直後から、まだ「伝道しようね」とか一度も言っていないのですが、ものすごい勢いで伝道を始めました。もう既に彼女の伝道を通して聖書を読み始めた人、教会に行き始めた人、信じたいと言っている人などがいます。国外にまで散っているこうしたコンタクトを主が守り、成長させて下さるように、また私も、どの方と関わるべきか主の導きを大切にできるようお祈り下さい。
以前お祈り頂いたもう一人の中国人姉妹も、いろいろな困難を通りながら、具体的な主の助けを頂き、今信仰が成長してきています。「人は私のためにした事じゃなくて、ただ利用されただけだった。でも今思うと、この生活も落ち着き、日本に来て家のすぐ近くに教会があり、中国語で聖書を教えてくれるあなたにも会え、神様は私に良い事をして下さったと思う。」とまるで旧約聖書のヨセフを思わせる証もしてくれました。
日本人と結婚し、日本にいる華僑の人たち。それぞれに思いもかけない物語があり、この奉仕を始める前は知らなかった多くの困難や不公平にも直面しています。そうした人たちが主を知り、主にその問題を解決して頂け、悪を良きに計られる主の素晴らしい御愛を体験できるようお祈り下さい。そして私も必要な法律や社会福祉等の情報を得、上からの判断力が与えられ、主が与えたい助けをなしていくことができるようお祈り下さると感謝です。
「主は素晴らしい」とこの伝道をなす事ができうれしいです。お祈り、本当にありがとうございます。
【祈りの課題】
1.10月28日に一人の中国人姉妹が洗礼を受けました。感謝。姉妹のご主人、家族が出席できるよう、救いが及んでいくよう、また彼女を通して伝道されている人たちが救われるよう、彼女自身の信仰も更に成長していけるように。
2.在日中華系の方たちは多くの問題、困難、不公平な事柄に直面しています。そうした事を通し主を体験し信じることができますように。私もなすべき助けを知り与えることができるよう、そのために必要なよき備えがなされるようお祈り下さい。
「シンガポール便り(3)」
シンガポール 菅家庄一郎、容子
使徒の働きを個人的にじっくりと学んでいます。ある注解者が次のようなことを書いていました。「初代教会が発展していく段階において、ユダヤ人使徒の閉鎖的、民族中心的な考え方が変えられていくことが決定的な要因であった。」その点で、十〜十一章にかけてのローマの百人隊長であったコルネリオとペテロの出会いはとても重要な出会いになります。神は、異邦人のコルネリオにもユダヤ人のペテロにも、福音はユダヤ人だけのものでなく異邦人にも開かれたものであることを教えたわけですが、そのためには、まず、ペテロのユダヤ人性が砕かれる必要があったのです。(使徒の働き十章三十四〜三十五節)
宣教の御業が拡大していくときには、聖霊の力による証と共に、私たち自身の偏見、民族中心的な考え方が変えられる必要があります。OMFは次の五年間で九百人の宣教師を祈り求めています。これらの九百人のワーカーたちは、ハドソン・テーラーの時代に比べると、ずっと国際色豊かで、それぞれの国の文化的背景と教会で育てられた新しい世代です。日本人も含めてアジア人宣教師はさらに増えることでしょう。「最近の若い者は」「最近の宣教師は」という目で見るのではなく、若い人たちをどう宣教の働きにリクルートし、主に用いていただけるように励ましていくことができるか、考えさせられています。あなたも、九百人のうちの一人に導かれていませんか?(庄一郎)
先日コーヒーモーニング、という集会に参加する機会がありました。日本人婦人への伝道を目的とした集会で、シンガポール人や日本人のクリスチャン婦人が中心となって協力し合って、なんと二十年も続いているということです。素晴らしい豪邸を開放し、会場を提供してくださっているのは、黄玉珠さんという裕福なシンガポール人です。色々な教会から重荷を持った婦人たちが集まり、委員として奉仕し、計画を立て、それぞれの賜物に応じて奉仕しておられました。ある方は、日本人と結婚したシンガポール人、あるいはシンガポール人と結婚した姉妹、日本とシンガポールを行ったり来たりしながら、家族を支え、さらに伝道の働きのため、喜んで犠牲を払っておられる方。根気強く求道者の相談にのりながら、多くの方を信仰に導かれている婦人。一見優雅なマダムたちに見えるお一人一人は、それぞれに与えられたユニークな人生の課題、悩み、祈りを持ちつつ、その中深められた経験、練られた賜物、与えられている特権や機会を用い、共に励ましあいながら、福音伝道のために素晴らしいチームワークを発揮しておられました。クラフトを指導してくださったナンシーさんに、「日本人のために奉仕してくださってありがとうございます」と挨拶したところ、「私たちは手と手を取り合って、共に奉仕しているんですよ」と答えて下さった時の爽やかな笑顔が心に残りました。(容子)
【祈りの課題】
1.マーク・シンクレアー師はカンボジア人のプラサアットさんと共に、コンピューターに関する学術論文をシンガポールで開かれた国際会議で発表する機会が与えられました。このような交わりを通して、プラサアットさんがイエス・キリストを知るように導かれますように。
2.シンガポールJCFのコーヒーモーニングの働きが祝されて、イエスキリストを求め救われるご婦人たちが起こされるように。
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