2009年2月号
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「クリスマスのハプニング」
カンボジア・ニャックルアン 西村信恵
アウトリーチ先プレイプニャー村でのクリスマスの時のこと。先に行う子供プログラムが始まった途端、マイクの電源が切れました。ラジエーターから電気を送っているのですが、途中のコードが焼けてしまったのが原因のようです。百五十名近くの子供たちを前に教会学校の先生が一生懸命声を張り上げて頑張りました。幸いにも、子供たちはお行儀よく座って、よく話を聞いていました。さて、大人の礼拝が始まる前に何とかしなくてはいけません。会場が外なので、マイクがないとメッセージは聞こえないでしょう。それでもいろいろ試しましたが結局はだめ。人間の力の限界です。司会者であり、進行役のニー姉妹はパニック状態です。急きょシンガポールチームに歌を歌ってもらい、その間、ニー姉妹は落ち着き、マイクの無いままで、クリスマス礼拝を始めました。大人は四十名近く集まっています。村長さん、区長さんは一番前に座って、たばこを吸いつつ聞いています。メッセージを引き受けてくださった、カンボジア人の牧師先生も、一生懸命声を出し、神様のご計画、どうしてイエス様が送られたのか?メッセージを語ってくださいました。
人間の考えでは、マイクがなく、誰も聞かないと思っていたのに、こういう時にはいつもなら、ざわざわして私語をする人たちが多くいるのですが、皆静かでメッセージに聞き入り、結果的にはしっかり聞いてくれました。最後の挨拶で村長さんも、皆、天国に行くのかどうか選ぶようにと薦めていました。(村長さんはクリスチャンではありませんが)
何かことがうまく運ばない時、自分たちの限界を知り神様に頼ることを、教会学校の先生達が身を持って経験した出来事でした。大人のクリスマス、青年クリスマス、子供クリスマスも、予定していた人数(多すぎず、少なすぎず)の人が集い、以前のクリスマスのように人の出入りが激しかったりせず、集ったほとんどの人がじっくりとメッセージを聞いてくれたクリスマスでした。お祈りを感謝いたします。集った人たちの心に神さまが続けて働いてくださり、主を信じて救いに導かれますように、教会員たちも、これからも彼らのために祈り続けて支えていくことが出来ますように、お祈りください。
【祈りの課題】
1. OMFカンボジアのリーダー達の集りが2月4日にあります。人数も増え、働きの種類も多様になっていく中、どのように協力し合ってこの国でチームとして働いていくことが出来るか、神様からの導きを求めつつ話し合いが進みますようにお祈りください。
2. ニャックルアンチームのアルダス宣教師ご家族が2月半ば、第一期目を終え、英国へ帰国されます。よい締めくくりの時を持てますように、また、小さいお子様を連れての長旅が守られますように、お祈りください。
「クリスマスってイエス様の生まれた日なんだ」
日本 木下理恵子
寒い日が続きますが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。いつもお祈り、ご献金をどうもありがとうございます。中国語のクリスマス集会のためのお祈りもどうもありがとうございました。主の沢山の恵みを見せて頂きました。
今回は中国語クラブの日本人方も合同でした。そしてとても多くの方が御奉仕して下さいました。ビザが下りたばかりの姉妹は賛美を導き独唱もしてくれ、もう一人の姉妹もクイズをリードしてくれました。食事は持ち寄りながら、私はキッチンに行くことなくみんなですべてがなされました。機械に弱い私ですが、パソコンで、しかも中国語で賛美の歌詞や、聖書箇所など映しだせるように準備し、集会でも映して下さる助け手が与えられました。その場でギターの伴奏も加わって下さいました。中国語を習ってきた日本人たちと、中国人たちが互いに交わりを持っているのはなんとも麗しく、感謝な光景でした。
そして初めて来た中国人も四人与えられました。その中から、毎週礼拝に出席するようになった人もいます。メッセージに真剣に聞き入る顔は、福音を語れる喜びと特権を感じさせてくれました。一人一人「今年一番感謝だった事」を分かち合い、本当に素直な、正直な証が続きました。 この一年足らず、細々と続けてきた中国語集会ですが、主は確かに一人一人のうちに、そして集会自体の上に働いていて下さる、こんなに成長を与えて下さったと感謝でいっぱいです。お祈り、本当にどうもありがとうございました。
その後、このクリスマス集会に来られなかった二人の中国人が日本語のクリスマス賛美礼拝に出席しました。なんとそこで私の母教会のあるご夫妻が、埼玉県で部屋探しをしていたこの二人に会い、いろいろ助けて下さいました。最終的に、中国語集会を持っている教会に来られる場所に住まいを定め、私に紹介して頂きました。初めてお会いする方々で、教会も初めてでした。一緒に食事をしながら、「どうしてクリスチャンになったの」と聞かれ、救いの証をし、福音を伝える事が出来ました。そして教会で賛美礼拝のプログラムを見ていた一人が、突然恥ず恥ずかしそうに、「アッ、クリスマスって、イエス様の生まれた日なんだ。今わかった。」二時間も証をしたり、福音を伝えたりしながら、それを言っていなかった自分が恥ずかしくなりました。と同時に今一度、福音を聞いたことのない方々に福音を伝えられる喜び、特権を感じた事です。どうぞこうした人たちに更に福音を伝えていける様、そして、彼らがその救い主をはっきり信じ、受け入れる事が出来るようお祈り下さい。皆様のお祈り、本当に感謝です。
【祈りの課題】
1. 中国語クリスマス集会の祝福を感謝。新しく来た人たちが更に集会に来る事が出来、主を信じる事が出来るように。
2. 今の不況で、日本で働いている中国人たちも、いつ職を失うか不安を感じています。既に失った人もいます。(でもまたクリスチャンを通し与えられ感謝。)この時を通しても生ける、愛の主を体験できるように。
「祝された会議・訓練会でした、感謝!」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江
十一月最終週に市川で訓練会を終えた翌日、二十九日にドイツに向けて発ちました。会議の準備を進めてくれたウィットボイ国際ディアスポラ伝道部長のメールにはいつも「雪のドイツより」とあり、それなりの覚悟はしていたものの、迎えの車を降り会場に向かって歩き始めた時には、寒さで歯がガチガチして会話もままならない状態でした。十二月一〜十二日の会議・訓練会のすべてに主の豊かな導きがありました。お祈りいただき、心から感謝いたします。主は確実に祈りに答えて下さいました。
八月、シンガポールで行なわれたOMF初のディアスポラ全体会議において、フルタイムでディアスポラ伝道に携わる者達ほぼ全員が集められて話し合い、これからの方向性について一致した見解が生まれました。今回のドイツのリーダー会議では、それを具体的にもう一歩進めることができました。おもにヨーロッパ在住の働き人のためのリーダー訓練がありました。イギリス、ドイツ、スイスの働き人たちが、さらに働きやすくなるための体制や、それに必要なリーダーが整えられていきます。
この奉仕をさせていただいて、すべての必要を必ず満たして下さる主の御業を拝し、御名を崇めています。ウィットボイ部長が関係団体に働きかけて、一連の会議・訓練会のための経費がまかなえるだけの助成金が出ました。今回、二週間近く使わせていただいた会場は、ディーコネスが運営する修養会場ですが、この団体の聖書学校でウィットボイ夫人が学んだという関係で、シスター達がずっと祈り支えておられ、今回の私達の使用料も大幅にサービスしてくれました。「神の御心であれば、必要は必ず満たされる」というハドソン・テーラーの言葉を心に響かせながら、さらに御心を求め従っていこうと一同大いに力づけられました。
次回は四月末よりアメリカに集まり、アメリカおよびカナダの働き人のために、北米でのディアスポラ伝道がさらに進むため、会議と訓練会が予定されています。
【祈りの課題】
1. 2月7日(土)に、欧州邦人宣教祈祷会が朝顔教会にて行なわれます。ヨーロッパ各地の日本人伝道の働きを覚え、力強い祈りの応援ができますように。
2. ディアスポラ伝道の働き人の多くは、自分の母国で奉仕しているため、「宣教師」とみなされず、サポートが減ってしまいます。この状況が改善され、働きに必要な応援(祈りにおいて、献げものにおいて、地元教会・クリスチャンからディアスポラ伝道への参加という形で)が与えられますように。
「福音の土台と愛の交わり」
日本 菅家庄一郎、容子
十二月は、ガラテヤ人の手紙を個人的に学んでみました。一読して目につくのは、パウロの強い言葉です。パウロは、ガラテヤの諸教会に忍び込んできた偽教師、偽福音について徹底的に非難します。「福音に反することを・・宣べ伝えるなら‥‥のろわれるべきです。」(一・八)「私たちは彼らに一時も譲歩しませんでした。」(二・五)「あなたがたをかき乱す者どもは、いっそ不具になってしまうほうがよいのです。」(五・十二)
偽教師たちは、キリストの福音だけでは十分ではなく、割礼に代表されるユダヤの律法を守ることがなければ、異邦人は救われないと教えましたが、パウロは、その教えに真っ向から反対しました。また、使徒としては大先輩のペテロにも、異邦人クリスチャンたちとの交わりを避けるようになったことについて、厳しく批判しました。(二・十一〜十四)
このようなパウロの態度は、宗教的な寛容が叫ばれている現代社会では、奇異に映るかもしれません。しかし、「キリストの十字架のあがない」という土台の上に立つことのみが、人に「真の自由を与える」(五・一)とパウロは断言しているようです。イエスキリストのあがないのわざによって救われた私たちが、イエスキリストと深くつながり、互いに赦しあい、励ましあい、世に福音を伝えるためには、福音の土台をけっしておろそかにしてはならないということをパウロは知っていたのではないでしょうか。
他宗教の人々に対して理解と愛を示しつつも、福音の土台を揺るがせることなく、宣教のわざに励んでいきたいと願わされます。(庄一郎)
年末年始と名古屋、大阪のそれぞれの家族と共に過ごすことができました。三十日は大阪の実家の恒例のお餅つきでした。9年ぶりのお正月ですから、子供たちにとっては初めての経験でした。教会のメンバーや妹の勤め先の友人など、沢山の人が集い、みんなで食べ、また良く手伝ってくれていました。特にへっついさん(窯)の火の番は男の子たちの聖域で、生き生きと薪をくべ火を見守る瞳は輝いていました。かつては私たちがしていた仕事を、私たちの、いや教会の次の世代が担っている姿に何とも言えない喜びを感じました。お餅やお汁のお裾分けを持って行ったり、また沢山の野菜や食べ物を頂いたり、交わりが自然に生まれるコミュニティー生活を味わいながら、このような実際的な助け合いをとおして、神様の愛とみことばが伝えられていくことを思いました。そういえば、カンボジアでもそうでした。カンボジアのある牧師の愛の定義は助け合うことでした。助け、また助けられる中、一緒に生きていく喜び、親しさを深めて行き、その中で福音宣教は進みます。大不況のこの冬、職を失い、家や家族を失い、絶望の中凍えている多くの人々を覚えます。私たちの身近にも、寂しく不安の中に過ごしている方々がいるのではないでしょうか。その方々への神様の愛の洞察を頂きたい、喜びのおとずれを分かち合う管とさせていただきたいと祈ったお正月でした。(容子)
【祈りの課題】
1. 小川文子さんは1月7日から3月25日まで英国に滞在し、オール・ネーションズ・クリスチャン・カレッジで学び、4〜5月は日本で教会訪問をし、7月のシンガポールでのオリエンテーションコースに参加する予定です。OMF宣教師になるためのよい準備・訓練の時となりますように。
2. カンボジアの学生伝道チームは3回のクリスマス会を行い、85人の学生が福音を聞きました。その中で15人が聖書を学びたいと言っているそうです。伝道的聖書研究会に集う学生が導かれますように。
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