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2009年11月号  page1  page2


「聖書を知る人、知らざる人」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

聖書を愛するメイシンおばあちゃんと孫  タンマジャーリク村は、郡の役所のある町から東へ七キロの山の中腹にある。山といっても、坂とは気がつかないような道を登っていった所。五〇年ほど前には町に出かけようとするミェン族が山賊によく襲われた道。その道も今では全行程コンクリートで舗装され観光客が絶えない。
 観光客はミェン族に副業をもたらした。ミェン族の誇る芸術は非常に繊細で幾何学的な刺繍。かなりの値段がついていても、外国人が満足して買っていくデザインである。タンマジャーリク・ミェン教会の会員も農業の傍ら観光客向けの民芸品を売るようになった。
 私たちの前任者が着任する前、ある教会員が責任者にたずねた。「観光客にクリスチャンが偶像品を売ってもいいでしょうか?」責任者は「自分が拝まないなら売ってもいいだろう。」それがきっかけで、今は教会員の半分以上が偶像品を売っている。会員の教会への献金は、刺繍を売った収入か偶像品の売り上げか区別がつかない。それがキリスト者として正しくないことを教え続けた前任者は、七年間の在任中教会から給料を受け取らなかった。
 いま礼拝の連続講解説教ではモーセの十戒の箇所に差し掛かりつつある。教会員の半数以上を失うことになっても、偶像礼拝を禁じる神のことばが確実に伝達されるように祈る。(達朗)
 週に二回行っているロンツィアンお爺さん宅での聖書の学び会。ある日、ロンツィアンさんの従妹のメイシン姉が「ガオや」とロンツィアンの一人息子で彼女の甥っ子にあたるツンツォウ(四十代)に向かって言い出した。「お前に言っておくけどね、わたしはずっとクリスチャンで来たけれど、最初のころは聖書も読めなくて、ただお話を聞いてただけ。でも、それでは何も分っていないんだ。この聖書を開いて自分で読んで初めて、あぁ、そうか。先生の言っていたことはこれだったんだ、ってわかった。自分で聖書を読むってことは成長するのに欠かせないんだよ。ここで先生の話を聞いているだけではだめだよ。聖書を読まないと。だから字を覚えなよ。」叔母さんにそう言われて甥っ子は「へぇ」と苦笑。
 メイシン姉は時間さえあればどこででも聖書を開いて読んでいる人だ。説得力がある。どうか、一日も早くツンツォウの心の目が開かれ、ミェン文字を覚えたい、聖書を読みたいと願いますように。(たまみ)

【祈りの課題】
1. インターン期間を終えてパヤオ聖書神学校へもどったツェントン神学生が、残る1学期を無事完了することができるように。入れ替わりに識字教育協力者としてガオフェイ兄の有澤家住み込み奉仕が11月から始まります。
2. タンマジャーリク教会に聖い神への畏れが生じ、偶像礼拝と賭博に関する真の悔い改めが起りますように。3人の説教者スタッフがいつも聖霊に満たされて奉仕をすることができるように。


「日本伝道会議ブースにて」
日本 佐味湖幸

OMFブースにて木下師と  九月二一日から二四日まで札幌において第五回日本伝道会議が行われました。お祈りいただいた皆様に心より感謝いたします。講演や分科会などでも、沢山恵まれましたが、私は大会中、おもにブース(小屋の意味)と呼ばれるOMFを紹介する展示やOMF関係のプロジェクトの商品販売に携わりました。
 「あ〜、佐味先生!」と笑顔で近づいてこられる方々。最近、作動が遅くなった私のコンピューター(頭)は「顔、声、名札の名前と出身教会」をインプットし、「どこでお会いした人だったかしら?」と迷っていると、「いつも宣教ニュース読んでます!」ということで、お会いしたことのない方であったり(ほっ、忘れたのではなかった!)、ずいぶん前に教会訪問させていただいた時にお会いした方だったり、また、ある人たちは、以前、宣教旅行や宣教セミナーでご一緒した方々でした。私の知らない所で、ニュースを読んで祈って下さっている方々がいらっしゃることを知ることは、この上ない励ましです。また、久しぶりにお会いした方々が、それぞれ主に従って歩んでいらっしゃることを伺うのは嬉しいことです。特に、以前宣教セミナーや宣教旅行でご一緒した方々の中から、今献身に導かれ、宣教師として奉仕している方や神学校で学んでいる方々がいらっしゃることを知り、本当に主を崇め、感謝しました。二千人もの人が行きかう中、このような出会いがあったのは、「あっ、OMFだ!」と目に着くブースのおかげです。ちなみに、集会中、皆さんがそれぞれの集会室に入り、人がまばらになった廊下では各団体のブース担当者たちやボランティアの方々とのお交わりがあり、これもまた楽しかったです。
 また伝道会議の前後、札幌八軒キリスト教会、帯広栄光キリスト教会を訪問させていただき、よいお交わりをいただいたことも感謝でした。それにしても、北海道は予想に反し、ちょっと暑かった!

【祈りの課題】
1. 日本伝道会議で世界宣教に重荷のある方々、宣教師になる準備のために神学校に行っている方々との出会いがあったことを感謝。それぞれを主がふさわしく導いてくださるように。
2. 11月6日から16日まで、ある宣教の許されていない国へ視察旅行に行きます。日本からは、佐味師ともう一人の女性が参加しますが、総勢10名のツアーです。旅が守られて、その国での宣教の様子をしっかりと見てくることができるように。


「流れあふれる祝福」
カンボジア 今村裕三、ひとみ

 ポチェントン教会では九月は宣教月間でした。毎聖日、世界宣教に関する御言葉のチャレンジ、そして劇やダンスによる宣教。二回の聖日は、すでにこの教会が関わっているカンボジアのチャム族とタイのパロン族への宣教の証がありました。チャム族への宣教は、ダー姉が献身を表明し、その準備に入っています。パロン族へは、今年は五万円以上が献げられました。
 ラタナ牧師は説教の中で「私たちが受けた主の恵み・祝福を私たちの教会で止めてはいけません。川の流れのように、私たちの教会からさらに神様の祝福を流す教会になりたい」と語りました。
 このポチェントン教会は昨年、OMF宣教師から自立したばかりの教会ですが、目を外に向け、全世界の救いのために、継続して世界宣教に関わっています。そして、宣教月間だけでなく、毎聖日、礼拝の中で、カンボジアの国ため、チャム族、パロン族の救いのために祈りを捧げています。この教会の相談役を今年、引き受け、役員会に出席するようになって感心するのは、御言葉に従う姿勢です。経済的なことも含めて、まず祈って主の為される業に期待していこうという姿です。
 一般に、カンボジアは宣教地だという認識があるかもしれませんが、私は日本から派遣されている宣教師として、カンボジアの教会からチャレンジを受け、学ばされています。
 また、九月上旬には新小岩バプテスト教会の川口先生とお嬢さんがカンボジアを訪問されました。主にある交わりを頂けて感謝でした。本当に短い間の、短い会話でしたが、先生方からの一つの質問を今も思い巡らしています。それは、「宣教師をカンボジアに送り出している母教会にはどんな恵み、祝福がありますか?」というものです。祈って下さっている皆さんは「どんな恵み・祝福を受けていますか?」教えて下さい。(裕三)
 「毎週私の家の家庭集会に来てくれているA宣教師が帰国するの。ソムボウ(私のカンボジア名)が次に来てくれない?」ある教会リーダーの妻に言われました。今回で二回目です。私は、毎週は行けないこと、そして私の仕事は今までの宣教師と違い、集会を手伝ったりすることではなく、教会とそのリーダーが自立してやっていくために後方から応援する事であると再度話しました。
 時々、集会の準備や皿洗いなど教会員と一緒に身体を動かしていたクラチェ教会時代を懐かしく思います。時には同僚の宣教師に「どうして訪問して教えないの?」「ひとみが女性のリーダーの会を発足したら?」と言われたりもします。カンボジア人に、リーダーの妻や女性のリーダーを訪問し、話しを聞き共に祈る事が理解されているのか?と感じる事もあります。
 ある訪問時、その家のまだ救われていないお母さんが、娘に「この日本人は何しに来ているのか?」と尋ねていました。その娘は「ひとみは、私と一緒に祈り、励ますために来ている」と答えてくれました。嬉しかったです。
 教会員に頼られ「いなくては困る」と言われる宣教師ではなく、リーダー達に「あなたが教会を支える立派な柱だ」と言い続けられるそんな宣教師になれるようにお祈りください。(ひとみ)

【祈りの課題】
1. 11月1日から3日は今年2回目のカンボジア教会交友会(FCC)リーダー訓練会です。テモテ書第2、説教、教会開拓伝道について学ぶ予定です。それぞれの講師陣に聖霊の注ぎを、そして参加するリーダーがよい学びを受けることができますように。
2. ポチェントン教会のソムナン主任牧師、ラタナ師、スレイポウ師を中心とした牧会宣教の働きのために。各セルの交わりが祝福され、地域によい証を立てることができますように。国内宣教師候補のダー姉の準備のために。


「タイジン関係?」
派遣準備中 坂本朋子

明るく元気なKGK仙台月例会の皆さん 巡回最後の訪問教会、ニューライフ教会の皆さんと  九月もあっという間に過ぎ去り、紅葉の美しい季節に入ってまいりました。皆様のお祈りを心から感謝します。祝福と守りのうちに最後の訪問地域である東北での巡回が終了しました。ゴールデンウィーク明けから始まった教会訪問でしたが、病気や大きな問題もなく守られたのは皆様の祈りのお陰です。この教会訪問の旅を通して、主は多くの祈り手を与えてくださっただけでなく、自分自身の成長とタイでの宣教の働きのために必要な訓練も与えてくれました。
盛岡聖書バプテスト教会、婦人会の皆さんと  全体を通して学んだことの一つに、対人関係の大切さがあります。特に東北での巡回を通して、今まで私は忙しいということを言い訳に、一人ひとりとの関係をなおざりにしていたのではないかと思わされました。インターネット、携帯による迅速かつ簡単なコミュニケーションに慣れてしまっていた私は、東北の兄弟姉妹の素朴だけど温かいもてなしの心に触れ、自分に欠けていたものに気付かされました。そしてふと、かつてタイで宣教師だった牧野先生の、お得意のダジャレを思い出しました。「タイではタイジン関係が大切なんだよ!」対人関係はどの社会でも大切ですが、確かにタイ人は相手の感情を重んじ人間関係も密であったことを、以前タイにいた時のことを思い出しながら考えていました。最近OMFタイから出版された祈りの手引きにも、「社交的、友好的で、人と時間を過ごすことを楽しめる働き人を求めます」というようなことが書かれており、タイにおいて人との繋がりがどれ程重要なのかを思わされます。これから現地で出会う人々を、私が大切に扱っていけるようにお祈りいただければ幸いです。秋深まる中、今は「四年間この美しい日本と愛する人たちとお別れなのだなあ」という寂しさと、「やっとタイに行けるんだ!」という喜びとが交錯した心境で日々を過ごしています。

【祈りの課題】
1. 11月20日迄のシンガポール本部におけるオリエンテーション・コースが守られ祝されますように。シンガポールの気候や生活にも体が慣れ、健康が守られますようにお祈り下さい。
2. 11月21日にタイに入国します。3日程バンコクに滞在した後、タイ語の学びのためにロッブリーに移ります。OMFタイについて良く理解することができますように。また他の宣教師や現地スタッフと良い関係を築くことができますようにお祈り下さい。


「北海道の地で」
日本 木下理恵子

OMF分科会発表者  北海道はやはり、広くて美しかったです。道央の芽室教会では三六〇度平野が見える展望台からの眺めに感動。歩く人をほとんど見ない寒い広大な畑が続く地で、長年地道に伝道して来られた先生ご夫妻の後、北海道は初めての牧師ご家族が忠実に伝道しておられます。札幌厚別福音教会では、子供や青年たちが居心地よさそうに教会に来ているのが心に残りました。
 旭川福音教会では、地域を挙げての大型伝道集会が終わった所でした。日本伝道会議でも、教団教派を超えた、また地域での教会協力が語られ感謝でした。それこそ私も台湾の教会から学んだ事であり、日本に教会でも非常に大切な欠けてはならない事と、自分なりに伝えてきている事でした。正直、日本のキリスト教界全体的には、まだそんなに浸透しているようには思えませんが、少なくとも、公に言葉にされた事は大きな一歩と思います。これからこうした教会協力が、更に具体的に、更に深められ継続されるよう祈らされます。
 札幌国際教会で毎週持たれている中国語礼拝にも出席させて頂きました。中国人が何十人も来ているその礼拝も、最初は中国語のできない、でも中国人伝道に重荷のあった兄弟が、数人の中国人と始めたものであることを知られたのも恵みでした。その兄弟の「言葉で無く、命を伝えること」に在日外国人伝道の秘訣を思いました。
 伝道会議の分科会でも、在日外国人伝道に関して、関心を示して下さる方々、必要を感じる方々、またもう実際にその様に伝道し、相手が救われ受洗し、母国に戻られた方のお証しに、とても励まされました。その様に信仰を持ち、日本から母国に戻られた方々のケア、かの地で教会やクリスチャンたちとコンタクトを取れるように助ける必要性が既に出てきています。
 伝道会議でのボランティアの兄弟姉妹の多さ、喜んで奉仕しておられる様子も素晴らしかったです。その中に北海道聖書学院の学生たちもいて、学院でお会いした時から、いい学生たちだなと思いましたが、更に将来が楽しみになりました。
 北海道巡回と伝道会議のための皆様のお祈り、本当にどうもありがとうございました。

【祈りの課題】
1. 日本伝道会議で、教団教派を超えた協力の必要性、大切さが強調され感謝。こうした協力が、更に具体的に日本のキリスト教界で行われるように。主にある一致と協力が深まるように。
2. 日本で信仰を持ち、中国など母国に帰国した方々のため。かの地で良き教会や兄弟姉妹と繋がるように。また中国語集会の二歳児を抱えた中国人L姉妹が、11月末にビザの更新をしなければなりません。問題なく更新できますように。


「思ってもみなかった3」
カンボジア  西村信恵

幼稚園の先生達と川口先生親子(両側)  私のデング熱のために覚えてお祈りくださり心から感謝いたします。ニャックルアンに帰ってからも療養を心がけていましたが、デング熱が二回目ということもあり、思うように回復しませんでした。そういうわけで、OMFの医師に宣教地を離れ、しばらく療養に専念するように言われました。第二期終了の時期も近いため、ニャックルアンも離れることになり、ただいま家の荷物の整理をしています。今村ひとみ師がお手伝いに来てくださり、とても助かっています。
 手紙の整理をしていると、第二期中に頂いた手紙がたくさん出てきました。その中には、教会学校の子供達からのもあります。その子供たちのリクエストで、祈りの必要な子供達のことを紹介しました。未熟児として生まれ、貧しい不衛生な家で暮らし、アルコール依存の母親に育てられているガンニャーという赤ちゃんと、お母さんが亡くなってから生まれ、祖父母に育てられているスレイレアという二歳の女の子のことを書いて送りました。その手紙から二年後の今、その子たちは病気にかかったりはしましたが、元気に育ち、死にそうだったスレイレアのおじいさんも膨れあがっていたおなかのはれもひき(癌だと言われていましたが)歩けるようになりました。神様はこの子供達のお祈りを聞いて下さったんだと思いました。また、宣教師を覚え祈っている教会からの励ましのお便り、OMFの祈祷会に集われている皆様の言葉のはいったお手紙などが出てきて、この方達一人一人のお祈りによって、私も支えられ、ここでの働きも進められてきたのだなあということを思わされました。
 また今月初旬には、日本から川口先生親子がニャックルアンを訪問されました。宣教師志望の娘さんのまなさんは、幼稚園の先生達に楽しいダンスを教えてくださいました。最後に、川口先生が教会で紹介される一分間ビデオを撮ってくださいました。このようにして、海外宣教の働きを日本の方に伝える働きもされていることを知って、励まされました。
 残念ながら楽しみにしていた幼稚園舎の完成も見ることができず、十月末の開園式も出席することができませんが、神様は別の計画をお持ちのようです。第三期に霊肉ともに整えられて良い働きをすることができるように、今はまず回復の時期ととらえています。引き続きお祈りください。皆様のお祈りを心から感謝いたします。

【祈りの課題】
1. チョー宣教師ご夫妻のために。11月よりニャックルアンの宣教師がしばらくチョー宣教師ご夫妻のみになります。助け人が与えられますように、幼稚園がスムーズに運営されます様にお祈りください。
2. 今年牧師見習いをしていたワチャナー兄弟が11月よりフィリピンに行き、英語の学びの後、6月より神学校で3年間学ぶ予定です。学びが守られ、成長し、牧師としてニャックルアンに戻ってくることができますようにお祈りください。

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