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2011年5月号  page1  page2


「生きて働かれる神様」
カンボジア 今村裕三、ひとみ

 三月の東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。神様からの平安と守りがありますように祈っています。
 カンボジア外務省との合意書更新の件は少しだけ進展がありました。先日、現状を宗教省の方と話す機会が与えられました。そうしたところ、その方は外務省の要求していることはおかしいのではないかと言い、現在私たちを担当している外務省の役人の上司と面会の機会を備えてくれました。その方はこれまでの担当者とは違い、次に何をしたらよいのか示してくれました。神様は思わぬ方を使ってくださり、全く動かなかった岩が少し動きそうな気配を感じることができました。
 また、現在、OMFカンボジアを通して神様の働きの結実を分かりやすい表現で、かつ宣教団体として目指していくべきOMFカンボジアのビジョン宣言の見直しをしています。神様の御心にかなった相応しい宣教団体にさらに成れるようにとの願いです。同じ単語でもそこにそれぞれ違った意味を読み込むことも多く、どのような表現がよいのか宣教師のリーダーたちと共に祈り、労苦しています。この夏までに新しいビジョン宣言と使命とを採用し、より神様に用いられる宣教団体になるように願っています。この見直し事業を総主事代行として相応しく導いていけますようにお祈りください。(裕三)
 二月上旬、タイとの国境で戦争が勃発。私が友達のカンボジア人に、「タイとの戦争のこと心が痛む」と言うと、「カンボジア人である私ほどではない」とさらりとかわされた。彼女は、外人である私は、戦争が本格化したら日本に帰るのを分かっている。現実だけど少し痛かった。
 三月十一日、日本で未曾有の大規模地震。原子力発電の危険が日ごとに大きくなる。前述の友人に「一万人以上の死亡者になりそうなこと」「原子力の怖さ」を説明。また外国人は母国へ引き上げ始めたと話す。彼女は私の目を見つめ、「日本はなくなってしまうのか?日本のために祈っている」と泣きそうになりながら言ってくれた。悲しい出来事を通してだが、カンボジア人の側に歩み寄れた気がした。
 その他「日本人の辛さを思うと、ポル・ポト時代を思い出し、寝られず、ずっと祈っていた」「これほど大変な時なのにカンボジアへの支援を止めないでいる。なんという素晴らしい国なんだ」など沢山の励ましを受け、私も泣けた。
 一九九五年の震災時、私は考えることよりも体を動かすことを選び、毎週末避難所でボランティアをしていた。そのことから現地に行って匂いをかいで、自分の目で見ないと分からないことがあると学んだ。そして、カンボジアに今いる。今、日本で共に労せないことを歯がゆく思う。
 「この天地は滅び去ります。しかし、わたしのことばは決して滅びることはありません。」マタイ二十四章。三月十三日に与えられた御言葉だった。心が張り裂けるような言葉、でも「滅び去る」と二千年前から言われている事実にキリスト者として向き合い、その重みを受け止めなければいけないと感じた。目には見えずとも生きて働かれる神に期待して、日本でもカンボジアでも。(ひとみ)

【祈りの課題】
1.ポチェントン教会員のソンワー兄とチャンナ姉の結婚準備クラスを担当しています。チャンナ姉の家族はまだイエス様を知りません。カンボジアの文化のなかで、聖書が教える結婚の真理を共に 学べるようにお祈りください。
2.OMFカンボジアのビジョン宣言の見直しのために。神様の御心にかなった相応しい宣教団体にさらに成長できるようにお祈りください。


「主に叫び求め」
日本 菅家庄一郎、容子

有澤達朗・たまみ宣教師 派遣式にて  皆様震災後如何お過ごしでしょうか。ニュースや新聞を通して東北の様子を知るにつけ、心痛め主を仰いで祈る日々です。ヨブやナオミのような苦しみを経験している何万人もの方々。このような惨事が日本にふりかかるとは誰が予想したでしょうか。カンボジアで、私には想像もできないつらい経験を超えてきた人々の話を、ただ心痛めて聞き、祈るしかなかったことを思い出します。同時にその苦しみのさなか、まだ知らぬまことの神の助けを叫び求め、主の救いを体験したカンボジアの兄弟姉妹のことを思い出します。「なぜ、とはもう問いません。主が私の命を救ってくださったことを感謝します」と神の前にへりくだり、苦難を乗り越えてきた信仰者の姿に幾度心揺さぶられたことでしょう。
 四月十一日号のアエラに写真家の藤本氏のこのような文章がありました。「…三陸の延々たる屍土の上に立ち、人間の歴史の中で築かれた神の存在をいま疑う…“神幻想”を失った私たちはいま孤独だ…しかし…哀しみや苦しみや痛みを乗り越え、神幻想から自立し、自らの二本の足で立とうとする者ほど強いものはない。」私たちが戦うべき霊的戦いがここにあると思いました。この苦難をも神の御手から受け取り、神から離れないこと。人には届かない苦しみの中にいる人々が、まことの神に叫びますように。叫ぶべき主の名が知らされますように。主が聞いて答えてくださいますように。かの地の諸教会、主にある兄弟姉妹のため祈らされます。そして私たちの背後には、全世界の主の民が日本のために執成し祈るよう主に心動かされています。私たちにいのちを与えるため、死んで甦られた主の復活の力を信じ、皆様と共に祈ります。お祈りを心から感謝しつつ。(容子)

【祈りの課題】
1.5月3日〜5日まで庄一郎師は、シオン・キリスト教団中高生キャンプで奉仕します。中高生が霊的なチャレンジを受け、危機を迎えている日本社会の中で主に従い、主を証ししていくことができますように。
2.庄一郎師は5月9日〜13日まで札幌で開かれる「日本文化と聖書に根ざした教会開拓および教会形成」について日本フィールドの宣教師と共に学びます。日本人と宣教師が理解を深めるよい時となり、学んだことが日本人牧師と宣教師の実践に用いられますように。


「本当の希望」
タイ 坂本朋子

手作りメガネでハイポーズ!  異常気象のタイからご挨拶いたします。三、四月は普段なら四十度以上になるはずが、今年のタイの夏は急に気温が下がったり、また上がったりと奇妙な天候が続いています。三月十一日の大震災以降、被災地のこと、被災地の教会と教会訪問でお世話になった先生方、兄弟姉妹の皆さんのこと、そして日本の国のために祈っています。
 大地震が起きた当初は、遠く海外にいて家族や友人・知人の安否や状況が気になって心が落ち着かない上、助けたくても何もできないもどかしさでしばらく落ち着かない日々を送りました。また、地震を経験したことのないタイ人から何度も地震について聞かれ、同じことを何度も説明しなければなりませんでした。 そのような中である人に証をする勇気が与えられました。その人に「日本は危険だけどタイにいたら安全ですよ」と言われたので、思わず私は、どの国にいてもいつどのような危険や災害に遭うか誰もわからない、本当の希望はイエスキリストにしかないことを夢中で語っていました。そのように語りながら、イエス様ご自身が私にもう一度問いかけていたような気がします。人生にどのようなことがあってもあなたは私にだけ信頼するか、と。
 震災の後、タイ国内そして世界中から、数え切れないほどの沢山の人々から日本に対する祈りとエールを受け取りました。タイ国内でも一般市民や団体が募金を募っているのを見かけますし、タイの芸能人たちもデパートなどで募金活動をしているのをテレビのニュースで見ました。個人的にも何人かの方に「タイ国は今まで日本に沢山援助してもらいました。だから今度は私たちが日本を助ける番です」との温かい言葉を頂きました。
 もう一つ私に元気と力を与えてくれたもの、それはタイの子どもたちです。震災の後、重い気持ちでお寺のキッズに向かいましたが、子どもたちの変わらない無邪気な笑顔と元気いっぱいの姿に心が癒されました。しかしここの子どもたちの多くは様々な闇を抱えています。双子のボスとモスはある日遅れてやってきました。理由はお祖母さんが悪霊に憑かれて倒れてしまったからです。もう一組みの双子ブックとマイは、親が離婚して父母ともに遠くに働きに出かけています。五年生のインに「兄弟は何人?」と聞くと、「お父さんは愛人が沢山いるから全部で兄弟が何人いるか分からない」との返事。この村の子どもたちは思春期になると多くがアルコール、ドラッグ、セックスなどの問題に引き込まれてしまうと村の人から聞きました。このような現状が徐々に明らかになるにつれ、私は子どもたちがそのような問題で人生を台無しにしてしまう前に、キリストにある希望に生きることができるようにと祈り、そのために具体的に何が出来るかとますます考えさせられています。日本においてもタイにおいても、希望のない闇の中にキリストの光が益々輝きますように!

【祈りの課題】
1.5月からゲーさんとトリッシュ師と三人で聖書の学びをする予定です。私たちに主が知恵を与えて下さり、聖霊が御言葉の奥義をゲーさんに示してくださるように。
2.お寺でキッズクラブを行っている村の小学校で、英語を教える可能性が出てきました。主の御心ならば道が開かれますように。


「心も揺すぶられ」
日本 木下理恵子

 三月十一日午後、もうすぐヘルパーさんが来る時間と思いながら玄関を出ると、グラッと大きな長い揺れ、震度五弱の神奈川でした。後でテレビをつけてから、今まで見た事もない画面に呆然としました。仙台、大船渡、気仙沼…以前巡回で訪問させて頂いたあの地域です。あの教会、あの先生、皆さんは大丈夫だろうか…あの日から三週間以上経ちました。
 被災地のご無事だった方々のニュースはどれ程嬉しかったでしょうか。と同時に家族や多くの大切なものを失われた被災者の皆様は、まだ大変な避難生活の中、日々痛む心で主の慰めと助けをお祈りしています。
 日本が今まで体験した事の無かった大地震・津波・原発の三重災害。誰しも心揺さぶられた事と思います。震災翌日の中国語集会では、生まれて初めて地震を体験したと言う中国人女性求道者も集いました。まるで世の終わりの様だと言い出し、一緒に主の再臨についてとても良い聖書研究が出来ました。以前よりも余程真理を求め、聖書で言っている事を知りたいと言う気持ちが増えていました。
 この方やまた少なからずの中国人たちがその後、余震や原発を恐れ帰国しました。同時にそうした中、今日本から逃げ出したくない、自分が出来る事は何でもしたい、教会で支援活動があれば教えて欲しい、もう義捐金は送ったと言う中国人求道者もいます。以前奉仕していた台湾からも多くの電話や心遣いが寄せられました。電話で日本の被災者のために泣きながら祈って下さった姉妹は、日本は宣教師を送り、ずっと長い間台湾で宣教してくれた。今度は私たちが日本のために出来る事をする番と言ってくれました。台湾のクリスチャンテレビ放送では、何人もの牧師が共に集い、日本の大震災のための祈祷会を持ち、テレビで二時間それを放映し、それを見ているクリスチャンたちも祈りを合わせて下さったそうです。思いもかけない台湾の方々の愛、そして皆様が長年台湾宣教のためお祈り下さり、ご支援下さった事、それがこの様な形で返ってきた事、何だかジーンとしました。
 またお祈り頂いた日本の大学院に留学していた兄弟、無事博士号が取れ、三月末帰国しました。あちらの大学で教鞭を取る仕事が既に決まっています。学問だけでなく、主の事も証ししたいそうです。在日外国人伝道の一つの恵みである、日本で信仰を持った人を、母国にある意味宣教師として祈って送り帰せる、この兄弟でそれが成される事、主に感謝です。この兄弟の母国での生活のためお祈り下さると感謝です。

【祈りの課題】
1.今回の大震災で心揺さぶられた中国人たちが救われるように。帰国した中国人が少なからずいます。また日本に戻って来るかも分かりません。新しいコンタクトが与えられるように。
2.留学中に信仰を持ち、博士号が与えられ帰国できた兄弟を感謝。母国での生活、働きが祝され、同時に主に用いられるように。


「イギリスOMF宣教大会」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江


3月4〜6日 イギリスOMF宣教大会にて(文中参照)  三月十一日の東日本大震災で御家族を亡くされた方に主の慰めをお祈りします。住まいや教会を失われた方々に一日も早い復興をお祈りします。二〇〇四年一二月二六日のインド洋沖地震による津波で、四万人が亡くなったスリランカに住むアジス・フェルナンド師が書かれた「津波のあとで」に、ただ苦しみや悲しみを共有するだけでも意味があるとありました。被災各地からの便りを読んで心を痛め、祈りながら、主がこのことを通して何を語っておられるか、何をなそうとしておられるか、耳を傾けています。
 三週間のイギリスでの奉仕の旅から三月八日に戻りました。三月四〜六日に行なわれた、イギリスOMF宣教大会の報告をさせていただきます。テーマがディアスポラ伝道ということで、私も奉仕チームに入り、大会の準備をしていたら、アブラハム宣教師が玄関から入って来られました。フェニホフ師夫妻が車で連れて来て下さったということでした。私の顔を見れば、自然とお辞儀と日本語が出てくるという、宣教師魂が染み込んでいる引退宣教師の姿でした。 その後マーティン師夫妻、テイラー師夫妻に会っても同じでした。ドロシー・ハイウッド師は、夫君が召され、少し心配していたのですが、前にお会いした時と変わらない様子で、今も日本人学生をノッティンガムの地で導いていて下さいます。帰国したばかりのスピア師、夏には日本に戻る予定のリトル師、今は学びの中にあるジョーンズ師。現役で在外邦人伝道に携わるヤング師夫妻、スティーブンス師夫妻、ナイツル師。また短期宣教で来日した若者達、これから新人宣教師として来ようとしている方。その恵みの豊かさを集合写真に見ていただけると思います。
 大会には約三百名の参加。私のセミナーには七十名近く来られ、用意した資料も足りない中「日本の教会が直面する帰国者の課題」を覚えていただき、この課題に対してイギリス人クリスチャンに出来ることを提示させていただきました。皆さんに震災の祈りの課題を送り、熱心に祈っていただいています。私達の必要を知り、祈りに答えて下さる主を共に仰げることを感謝しつつ。

【祈りの課題】
1.5月11〜23日と、ディアスポラ伝道部のケンプ部長が南アフリカで中国人伝道セミナーを行います。アフリカにおける中国人伝道の一環です。これによって現地クリスチャンが整えられ中国人伝道に用いられますように。
2.毎月15日はディアスポラ伝道部の経済的必要について祈る日です。母国にて(特にイギリス・アメリカ・ニュージーランド)、その地の東アジア人のために奉仕する宣教師のすべての必要が満たされるようお祈り下さい。

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