2015年3月号
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「短期宣教ボランティアに参加して」
JECAぶどうの樹キリスト教会教会員 福永幸恵姉
昨年七月二十二日から八月七日まで、短期宣教ボランティアとして、カンボジアに行く機会が与えられました。行く前は初めてカンボジアに行く事や、初めて会うアメリカからのチームとの奉仕など、不安な事がたくさんありましたが、振り返ってみると、とても恵まれた時が過ごせ、また神様がすべて備えてくださっていたという素晴らしい経験もする事ができました。
カンボジアに着いて最初の週は、プノンペンでのオリエンテーション、準備、観光など、カンボジアやOMFについて学んだり、チームの人たちと交わりの時間を持ちました。その後、シアヌークビルという場所へ移動し、五日間のコンファレンス中、三歳から高校生までの宣教師の子供達のためのプログラムで奉仕をしました。一日五~六時間、聖書のお話、賛美、工作、プール、ゲームなどをして子供達と一緒に過ごし、またチームとは共に祈り、賛美し、御言葉を分かち合う時間もありました。コンファレンスの後はニャックルアンへ行き、青年集会、日曜礼拝、セルグループでの分かち合い、村での伝道、教会幼稚園の訪問など、様々な経験をさせていただきました。ほとんどクメール語で、宣教師の方や牧師先生に通訳してもらいながらの交わりでしたが、同じ主を信じる人たちとの交わりに加わる事ができ、とても恵まれました。その後シェムリアップに行き、小さいお子さんが二人いる宣教師のご家族のお家に泊まらせていただきました。観光などができたのもよかったのですが、何よりもこのご家族との交わりが祝され、コンファレンスで会った四歳の子が、私が来た事をとても喜んでくれて嬉しかったです。
カンボジアでの滞在は、あっという間に過ぎてしまいましたが、振り返ってみるといろいろな出来事を通して、主は一つ一つの事を備え、導いてくださった事を教えられました。また、長い間宣教という働きに関わりたいと思い祈ってきた事が、今回このような形で答えられたということを経験できた事も感謝でした。
私が宣教に興味を持ったのは高校時代、東南アジアで宣教師の子供達と共に寮生活を送り、宣教師の先生方に学校で教えてもらっていた時でした。『宣教地』に住み、『宣教』ということが日常的に話されている中で過ごし、私もいつかそのような働きに関わりたいと思いはじめました。その後、アメリカの大学で学んでいた時も、何かの形で海外で宣教の働きに関わりたいという思いを持ち続けていました。そして大学院在学中、今働いているクリスチャンアカデミー(CAJ)という、宣教師の子供達も多く通っている学校で働く仕事が与えられ、日本に帰国する事になりました。日本で宣教師の子供達と関わっていく仕事につくことができ感謝でしたが、心のどこかにいつかは海外に、という気持ちがいつもありました。そんな中、祈りつついろいろな可能性を探る中で、短期宣教ボランテイアの話を聞き、夏休みにカンボジアに行く事ができました。
この経験を通して、宣教師の子供達のサポートという事も、大事な宣教の働きの一部であることを改めて教えられました。そして短期宣教という機会を通して、今与えられている仕事を続けながらも、宣教の働きに関わっていける事をも気づかされました。また、高校時代に東南アジアに住み、宣教師の子供達と寮生活を送った事、祈りつつ待っていた期間に経験してきたキャンプでの奉仕、CAJでの働きなど、今までの経験が用いられる奉仕の機会が与えられた事も感謝でした。
今回このような機会を通して、国や文化・言葉の違いを越えた、神の家族の交わりを経験できた事も大きな恵みでした。カンボジアにもいろいろな国から宣教師の方達が来ていますが、様々な宣教の働きの話を聞く事ができ、たくさんの事が学べて感謝でした。また、カンボジアに行く事を通して、日本も宣教地であり、たくさんの宣教師の方が来て下さっている事を覚え、日本での宣教の働きについてももっと知り、共に祈っていきたいと思わされました。今回のカンボジアでの経験が、今与えられている仕事、教会での奉仕や交わり、伝道、宣教師の方達との交わりの中で生かされる事を祈りつつ、続けて世界の宣教の働きを覚え、祈りの輪に加わっていきたいと思います。
「祈りによって励まされています」
カンボジア 今村裕三、ひとみ
「ひとみ、裕三が踊ってるよ!早く見に行かなきゃ。」
カンボジア人は踊る事が好きです。クラチェ教会のクリスマス集会が終わり、私も加わりゲラゲラ笑いながら、みんなと踊りました。先月のニュースに引き続きクラチェ教会の近況です。
牧師夫人のメカラー姉が、とうとう教会学校を再開しました。長老の一人ブンソン兄の子供達が大きくなり手伝ってくれていると聞き、嬉しく思いました。娘のスレイヴィーは四年ほど前に急に歩けなくなり、脳結核だと分かり、死にかけましたが癒された女の子です。すっかりお姉さんになっていてびっくりしました。メカラー姉は四月に第二子出産予定です。教会学校継続の助け手がさらに与えられる様にお祈り下さい。
七年前に初めて会った時は、全身が黄黒色でお腹が膨れ、もう死んでしまうかと思っていたナリー兄が、昨年悪くなった内臓の一部を取る手術を受けることができました。とても元気になり背もぐっと伸び顔色も良く、クリスマス集会では病を通して神様の力を経験したことを証ししました。彼の今の祈りの課題は「定職に就き結婚する事」だそうです。その事を聞いて涙が出そうでした。
同じく七年前に礼拝開始直前に教会の前で交通事故に遭い、死にかけたキム姉は、お年を召され背中がだいぶ曲がりましたが、クリスマス集会で元気に歌っていました。「幾つになったの?」と聞いたら「沢山!」との答えでした。
母親のヒム姉が亡くなった後、娘夫婦のソル姉とマウ兄は、仕事のトラブル・酒・夫婦関係の悪化等々問題が多く、三年前は話も出来ない程でしたが、第三子が産まれ、家族揃ってクリスマス集会で奉仕していました。「夫婦関係は大丈夫?」と私が聞いたら「何のこと?」と言われてしまいました。
かつてクリスマス集会の後に、よく二人で皿洗いをした当時高校生のティダー姉は、無事に助産婦学校を卒業できました。お母さんの具合が悪く就職せずに家にしばらくいるそうです。かなり年上の未信者の方との縁談があるそうです。彼女は母子家庭で弟は足が悪いので、経済的な理由も予測されます。彼女自身も悩んでいます。お祈り下さい。
これからも沢山ビックリする事があるんだろうな、と思いながら神様を讃美しました。クラチェ教会の為に続けてお祈り下さい。(ひとみ)
タラー地区のラーさん家族とサリーさん家族のところには、月に一度訪問に行っています。昨年のOMFニュース十一月号で祈っていただいたサリーさんの娘、ティエラーさんのその後です。彼女は伝統的医療師(祈祷師)のところに行っていましたが、余り改善を見ないまま、今は祈祷師と両親のもとを離れてプノンペンで働き始めました。霊的に悪い影響を受ける祈祷師のもとを去ったのは感謝です。しかし、病の背景には複雑にからみ合った家族関係があります。プノンペンでは教会に出席しているとのことです。愛の共同体の中で、神様の大きな愛と癒しを経験できるように祈っています。皆さんのお祈りでカンボジアの兄姉も励まされています。お祈りを心から感謝しつつ。(裕三)
【祈りの課題】
1.3月6~7日、カンボジア教会交友会のリーダー夫妻とOMFのリーダー夫妻でリトリートを行い、これからの協力体制の見直しを話し合います。神様の御心に沿った結論を得ることができるようにお祈りください。
2.サリーさんとラーさん家族の信仰の成長のために。特に明確な救いの理解と御言葉に従っていくことができますように。またティエラーさんの霊的打開のために。
「福音の架け橋」
日 本 主事 西村信恵
いつも皆様のお祈りを感謝いたします。二〇一五年が始まり一ヶ月が経とうとしています。今年の前半は二月の「いっしょにミッション」集会、三月の「祈りの旅」、また六月の日本各地で行われるOMF一五〇周年(日本委員会五十周年)記念宣教集会と行事が盛りだくさんで、そのための準備を進めています。とかく準備や話し合いでバタバタしがちですが、神様の前に静まり、祈り、御言葉に養われることを大切に、そして宣教地や今祈っている人たちへの執り成しの祈りの時間も大切に歩みたいと思っています。今月は、将来宣教師として遣わされたいと願い祈りつつ、導きを求めている方二人(二人とも若い女性の方!)とお会いして話す時が与えられました。彼らの証しを聞くと、見えない神様の導きの手を見ることができ、主の忠実さとひとつの小さな事の中にも導きを表してくださる確かさに感動します。そのうちの一人は以前カンボジアの孤児院で一ヶ月半、子供達といっしょに寝泊りして奉仕をした経験のある方でした。カンボジアの話を誰かとするのは私も久しぶりで、ひとときカンボジアに思いを馳せ、かの地の話で盛り上がりました。
私が以前いたカンボジアのニャックルアン教会の同僚の、チョー宣教師ご夫妻からも知らせがありました。彼らはいよいよ現地の牧師にバトンを渡し、一月末にその地から去るということでした。しばらくはプノンペンから何回か通って、アドバイスをする形になるかと思います。その地で開拓を始めた時から十三年間、その地域の人々と共に暮らし、教会員の方々と共に涙し、喜びを分かち合って来られて、カンボジア人牧師にバトンを渡すことは本当に喜ばしいことですが、感情的には嬉しさと寂しさとがあり、そこを去った後は大きな喪失感があるだろうと思いました。この教会も新しい歩みへ一歩踏み出します。
以前、カンボジアの首都プノンペンからニャックルアンへ行くには、途中のメコン河をフェリーで渡っていましたが、この度このメコン河に日本のODA(政府開発援助)によって建てられた「つばさ」という橋が完成し、この四月から渡れるようになるそうです。今月お会いしたお二人の女性、またニャックルアン教会も、主がこれからどのような歩みを備えておられるのか分かりませんが、導きを主に期待しつつ、それぞれ福音の架け橋として用いられるようにと願い祈っています。
【祈りの課題】
1.3月2~6日、KGKのNET(全国伝道訓練会)のうちの3日間、OMFのブースを出します。宣教に思いを持っている学生との出会いがありますように。また、この訓練会を通して、参加する大学生たちが信仰において成長していきますようにお祈りください。
2.3月10~20日、西村師を含む4名で東南アジア祈りの旅に出かけます。そこで働く宣教師・地元の人々と良い交わりが与えられ、その国のことをよく知り、祈る時となりますように。参加者の健康と旅が守られるようお祈りください。
「真の知識を心にたくわえ」
日 本 菅家庄一郎、容子
二〇一五年一月七日、ムハンマドの風刺画を掲載していたフランスの週刊誌「シャルリー・エブド」の編集会議中に自動小銃をもった男らが乱入し、十二人が命を失う事件がありました。さらに、「イスラム国」(ISIS)の兵士に日本人二人が捕まり、オレンジ色の服を着せられている写真が世界中に広がり、二〇一五年は今まで以上にイスラム教とは何かを考えさせられる年明けとなりました。もちろんイスラム過激派たちはイスラム教だけに影響を受けているわけではなく、彼らの常軌を逸した行為の背後には、貧困、民族差別など複雑な問題が絡み合っているようです。
世界中に十五~十六億人いると言われているイスラム教徒の人々と私達が、どのように共存していくのかが問われています。東南アジアにおいてもマレーシア、インドネシア、フィリピン、タイなどの国々では、多くのクリスチャンは日常生活の中でイスラム教徒と共に生活をしています。そういう人々への偏見が増え、クリスチャンとイスラム教徒との対立が深まる危険性があります。
「イスラム国」のようなイスラム過激派と普通のイスラム教徒は区別する必要があります。また、穏健なイスラム教徒が何を信じているのかを学ぶ必要もあると思います。「平和を生み出す者」として祈り、話し、行動できるよう互いに励まし合っていきたいと願います。(庄一郎)
先日、ゲストホームの管理の奉仕をしてくださっているアブト夫妻が、チャペルの婦人の集いで「力と権威によって装備され」というテーマで話してくださいました。私達はイエス様に救われた時、神の子供とされ、新しいいのちに入れられました。もはや罪の奴隷ではなく、悪霊の配下にもいません。けれど、私たちの毎日の生活で、具体的にどのように神様が与えてくだった権威と力を用い、神に愛されている子供らしく、自由に生きることができるのでしょうか。
アヌクさんは一つのビンを取り出しました。良く見るとそのビンは玉ねぎの皮で一杯でした。「これは私たちを養うものではなく、ごみですね。これが入っていると、このビンには他のものが入りません。これは不要なものですから、私はこれを取り出して捨てて、代わりに‥‥」取り出したのは、全粒粉で焼いたパンの角切りでした。「これを入れたいと思います。こちらは私たちを養う栄養のあるものですから。」
アヌクさんは続けて四つのステップを紹介してくださいました。(1)告白―私たちを縛っている偽り、律法主義、この世の考え、過去の罪や傷などを取りだし、神様に告白します。(2)拒絶―それを、神様の前で退け、捨てます。(3)入れ替え―先の偽りに代えて、神様の御言葉、赦しの保証、約束の数々、主の戒めなど、私たちを養う御言葉の真理を私たちの心と人生に入れ、(4)受け取る―そのみことばを信仰をもって信じ、従い、その祝福を受け取り、経験する。
これは一朝一夕にできることではありません。生涯を通して変えられていくことです。メッセージを聞きながら、ローマ一二・一~二やコロサイ三・八~九の御言葉を思い出していました。
この婦人の集いは、春までコロサイ書を共に学んでいきます。御言葉の真理が私たちの過ちを正し、神のみこころに関する真の知識を与え、私達が主にかなった歩みをして良き実を結び、強くされ、主の恵みに心から感謝をささげることができるよう(コロサイ三・九~一二)、主に期待し祈っています。(容子)
【祈りの課題】
1.総主事は3月4~11日まで英国へ出張します。6~8日はOMF英国委員会主催の宣教会議で日本人宣教師・クリスチャンとしての視点から話す予定です。よい準備ができますように。また、内容が主の御名を崇めるものとなりますように。
2.3月15日、総主事はO師の派遣礼拝で説教をします。宣教の主を共に礼拝し、O師を送り出すことができますように。O師の第三期の働きを覚えてお祈りください。
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