2005年7月号
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「愛と祈りの効用」
カンボジア・プノンペン 今村裕三、ひとみ
五月二九日は両親に感謝を表す礼拝が持たれました。約五百人が集い、特別に結婚式場を間借りしました。聖書劇や特別賛美が行われるなか、両親の足を子供が洗う、洗足式が行われました。足を洗ってもらう途中に涙する親、また、昨年親を失いその親を想い涙する子。そのあと子供から両親への感謝の言葉、そして両親からの言葉がありました。日頃表すことができない愛を皆さん表現していたように思います。
教会に集う多くは若い人たちですが、親の反対で教会に集えない若者や子供達が多くいます。この集会を通して、両親たちが主の愛に触れ、教会につながることが出来たらなんと素晴らしいことかと思いました。また、ポル・ポトの大虐殺やそれに伴う家族の分断でしばらくの間味わっていないであろう家族の愛をこのように表現できたのは良かったのではないかと思っています。人間の愛よりも大きく完全な主の愛に触れて頂きたいです。また、多くの教会員が多くの時間を費やして準備し、後片付けをしている姿を見て、感動しました。主の愛を表せる教会の群れになれるようにお祈りして下さい。
お祈りしていただいた学生寮での奉仕は仕切り直しで始まりました。1六人中六人が是非、聖書を学んでみたいと手を挙げてくれました。最初の学びは今までの雰囲気が嘘のように、じっくり集中して学ぶことが出来ました。これも皆さんのお祈りのおかげです。有り難うございました。当初希望者は三人と聞いていたのですが、当日になって六人になったという嬉しいハプニング付きでした。
数ヶ月の祈りの生活での格闘にて、主はいつも変わらない恵みと愛を持って導いて下さいました。皆さんのとりなしの祈りに心から感謝します。「愛すること」「仕えること」が出来るように続けてお祈り下さい。(裕三)
現在、二ヶ月に一度くらいの割合で、歯医者の無い田舎で歯科診療の手伝いをしています。OMFの歯科医の宣教師と歯科学生と共に丸一日の無料診療所を開きます。私の担当は、治療に使用した器具の洗浄と消毒です。以前は医療者でない人が担当していたようですが、使用後の注射針や付着した血液を扱うため、専門家の方が良いので頼まれました。時々は子供の治療の介助もします。朝早くからたくさんの人が待っています。多くの場合は、教会の建物で行うので待っている人達に、信徒リーダーや宣教師が聖書の話や賛美をし、伝道の機会として用います。治療方法は至って単純で「使えない歯は抜く!」です。患者はプラスチックの椅子に腰掛け、太陽の光で治療に当たります。驚くことに、ほとんどの子供は泣きませんし動きません。また、日本のように口をゆすぐ水を使わないため、血液は横に置いたゴミ袋に吐き捨てます。痛み止めの薬は、歯を抜いたその場で最初に飲ませます。大人は高血圧の人が多くそのため虫歯を抜けないこともあります。糖分・油分・塩分の過剰摂取のためでしょう。特に砂糖は元気になる薬と思っている人がたくさんいます。貧しい地域に行くことが多いので、子供達の衣服は汚れていますし、体格は年齢より遙かに小さいです。診療中事故から守られるように、また福音と共にキリストの愛を伝える良い機会として用いられるようにお祈り下さい。(ひとみ)
【祈りの課題】
1.お祈りしていただいたカンボジア人のダニーさんが先日、イエス様を受け入れるお祈りをしました。救いの確信が明確に与えられるように、そして日常生活のなかでの様々な困難に信仰を持って歩めるように引き続きお祈りをお願いします。
2.干ばつによる食料不足の人たちのために。援助物資が適切に届けられますように。貧しさゆえに人身売買が行われる可能性もあります。生活が守られるように。
「健やかに、さわやかに」
北タイ・チェンマイ 邦人伝道 野尻孝篤師・明子師
国際運転免許をタイの免許に切り替えることになりました。こちらでは先ず、健康診断書が必要とのことで近くのキリスト教主義の病院に行きました。体重、色盲検査、そしてどういうわけか血圧検査がありました。こちらの運転は気が荒いのでカーとなる人か調べるのかなと思っていたら、私の血圧が百八十と八十八とのことで、すぐにドクターに回されました。日本にいる時からやや高いということでしたが、すぐ薬を飲むこととなりました。たいしたことはない、チェンマイ美人のナースに脈を取られて血圧が上がっただけだとも思いたいところですが、クリスチャン・ドクターの言うことを聞いて薬をもらいました。その錠剤の入った薬袋を見てビックリしました「私たちは薬を調合します。しかし、病気を治して健康にされるのは主イエスです」英語とタイ語で大きく書いてあったのです。仏教国のタイでこのような病院があることは感激でした。一週間、薬を飲みました。こちらの薬は強いと聞いていましたが、三十年間、内服薬を飲んだことのない私には効きすぎたようで、体がふらふら、胸がドキドキします。先週の礼拝後、三階から駆け下り、また上がったら貧血を起こし目の前が暗くなりました。それからは薬を半錠にしています。血圧を上げてやっと頭に血を送っていたのに、血圧を下げてしまったら頭の血のめぐりがいよいよ悪くなると心配です。今度ドクターに会った時、頭がクラクラする、胸がドキドキする、体がフラフラするなんてタイ語でどう説明しようかと思案中です。それでもタイ料理は薄味にはする気になれず、食べたあとで水を沢山飲んで体内で薄味にすればいいじゃないか、マイペンライ(気にしない)と言っています。家内から言わせると、それは神をも恐れない所業だいうことのようです。薬によって血圧だけを下げるのはやはり体に無理なことだと思い、ウォーキングを始めています。暑いからといって体を休めているだけでは、血の循環は亢進しないそうです。これがきっかけになって、かえって健康を維持する生活が始まりそうです。お祈りに覚えて頂ければ感謝です。(孝篤)
タイ国北端、国境の町メーサイに行く機会があったので便乗して行って来ました。小さな川をはさんで向こう側はビルマ領です。この国境の町にはビザ取得のために何度もここまで来て橋を渡りビルマに出国し、すぐに帰って来て再入国のビザを申請する日本の方々が多いと聞いて、その苦労を見ながら、タイに住む日本人への伝道のとっかかりなどをも考えられないかと思った次第です。
物売りの少年が日本語で「ミルダケ、ミルダケ!」と装飾品を売り歩いていました。「見るだけよ」と言ってのぞいて見る日本人旅行者が多いのでしょうか。主人は日本にいる時から探していた念願の中国茶茶器セットを、最高級ウーロン茶と共に財布をはたいて買いゴキゲンでした。
そこからしばらく行くとゴールデン・トライアングルの地点です。ビルマとタイ、そしてラオスと三国の国境が接しています。その向こうには中国大陸が広がっています。このメコンの河の向こうには、信仰のために戦っている沢山の兄姉達がいるのだと思いをはせ、祈りを新たにしたことでした。(明子)
【祈りの課題】
1.チェンマイでの奉仕が始まってから8ヶ月たちました。日本の昨年の夏から暑さの中を1年過ごして、血圧や消化器官に疲れを覚えている野尻宣教師夫妻の健康のためにお祈りください。
2.チェンマイに住む日本の方々にいろいろな面からコンタクトをとりつつありますが、教会に来られる方が起こされるようにお祈りください。
「医療伝道・抜歯・自由な話し合い」
フィリピン・ミンダナオ島 マノーボ族伝道 合田希保
今日は六月一日。朝から雨がシトシトと降っている。とても涼しくて、もう少し寝ていたいなあと思いつつ、ダバオの家のベッドから起き上がる。「あっ、もしかして、雨季の始まり?乾季が終わるんだ、えっ、フィリピンに帰って来てもう二ヶ月経ったの?」、あっという間の時の流れであった。五月の手帳を振り返る。一.英国医師団が医療伝道の為来山し、通訳の奉仕。二.OMFミンダナオ島女性宣教師修養会出席。三.抜歯一本(永久歯初めての経験)四.宣教師仲間三家族一時帰国送り出す会。五.マノーボ族伝道チーム話し合い、が主な内容。
医療伝道チーム同行は、特別医療用語を英語とマノーボ語で同時に学びつつ、マノーボ族の方々の健康状態を観察させて頂く良い機会であった。特に小さな男の子の急所が、野球ボール大の大きさに腫れ上がったのを観た時は、通訳しながら度肝が抜かれた。医師団は、多くの方々を診察され、そして緊急の方々は病院にお連れした。ある医師の一言が心に残る「今迄イギリスで診察した事のない病気を今回観る事が出来、非常に勉強になった。」
ダバオで第一期からお世話になっている腕の良いクリスチャン歯科医、ジュリーさんに挨拶に伺った際、検診をして頂いたら、妖しい奥歯があるというではないか。レントゲンの後、彼女いわく「恐らく、残していても意味が無い。抜歯をする覚悟で‥‥」「えっ、六月からマノーボの山に入る予定だから、五月中に抜いて下さい。」最近白髪が出始め?少し年を感じていたのだが‥‥抜いた後、大きな穴ぼこが出来た。日本での治療と同じだと安易に考えていたが、ここは熱帯の国。治りが遅いという予期しない状況が続く結果に。ジュリー女医が「キホ、フィリピンに戻ってきて、無理してるんじゃない?体は正直よね。」そういえば、ゆっくりと自分自身に言い聞かせながらも、知らない間に走ってしまったのかしら?その後、肩・腰痛と続き、神様にきちんとお伺いしながら、働きをさせて頂いているだろうか。問われ、悔い改めに導かれた。
約二週間は、セブアノ語復習と歯科通院をしながら、ダバオで生活。三家族の宣教師がそれぞれの母国に一時帰国、彼らの送り出す会があり、人間的には仲の良い友人にさよならをいう寂しさも覚えた。「なんで長い間宣教地にいて、別れる事に慣れてるはずなのに、今だにグッドバイをいうのは辛いのかしらね‥‥」と私の肩に手を掛け、涙するベテラン先輩宣教師の姿を観て「へー、長年いても、寂しいって感じて良いんだ。」と何故か逆に励まされた。
「ねえ、先ずはこっちの問題から討議していかない?」「いや、違うこっちからだよ。」司会者が立てられ、アジェンダ(協議事項)もあるのに、何故か「自由な雰囲気」の我が愛するマノーボ族伝道チームの話し合い。いつの間にか、「実はね‥‥」と個人的な分かち合いに道がそれて、涙する同志の姿もあり。あっという間の一日が過ぎ、祈りで幕は降りた。勿論その後も御茶話は続く‥‥。それ程に、様々なストーリーがあるのだ。私も含め、それぞれユニークな仲間達、時には大胆な発言もある。が、いつも笑いに絶えない。お互いの違いを受け入れ、配慮し合う、祈り合う、励まし合う。そして何よりもマノーボ族方々の魂の救いの為に主にあって一つに呼び出されている大切なチームなのである。お祈りとお支えを心から感謝しつつ‥‥。
【祈りの課題】
1.雨季の季節、自動2輪で山に入ります時、道路状況が悪いので滑ったり、転倒したりする事が無い様に、ダバオと山の生活の行き来が守られます様に。
2.神様にお伺いしながら、バランスを持って、霊的な面、肉体的な面、健康面に気を付けて、日々の歩みをさせて頂けます様に。
「短期宣教師たちの活躍」
カンボジア・プノンペン 西村信恵
今ニャックルアンには九ヶ月の予定できておられるウオンイル兄弟と、三ヶ月弱の予定で来ておられるミンヒー姉がおられます。自らもクメール語を学びつつ、教会でギタークラスを開いてギターを教えたり、韓国語クラスを開いて韓国語を教えたりして来ている人たちとの交わりを深め、青年会や礼拝へとつなぐ役割を受け持ってくださっています。青年達と出かけ、交わりをしてくださって今来ている教会員にとってもよい友人であり、アドバイザーにもなってくれています。今までも、短期で来られた方々が英語クラスを開いてくださり、たくさんの人たちに教会の存在を知ってもらい、福音を伝えることができました。言語クラスからの実りは少ないですが、音楽クラスはたくさんの青年たちが教会につながるようになり、導かれたりしています。普段、集会やアウトリーチ、訪問などで手一杯の私たちにとって、このような橋渡し的な存在となり、ローカルの人たちと友人となって支えてくれる人たちは貴重な存在です。また、ここに住んでいる外国人は私たち三人だけなので、彼らの新鮮な考えを聞いたり、ともに交わりができ、祈りあえたりすることは、私たちにとってもとても励みになります。普段迫害があり、伝道することが困難だと思っている教会員にとっても、励みになる存在となっています。大学生活の合間の一年間を使って来られたり、将来の宣教の奉仕の第一歩として来られたりですが、それぞれが主から呼ばれ、自分の時間をここでの宣教にささげてくださっています。開拓を始めたばかりの教会では、このような方たちの助けも必要としています。海外宣教に重荷を持ち、私にもできるかしら?と思っておられる方はいませんか?このような働きもあるということを覚えてお祈りください。
祈っていただいていた第六村での言語クラス、安くてよい場所が見つかり、ソッカー君が先生として教えはじめました。たくさんの学校に行かなくなってしまった子供たちが集まっています。中には学校が遠すぎてやめてしまった子もいて、母親が「お願いします」といって連れてこられる子もいます。皆様のお祈りありがとうございました。この言語クラスを通して多くの子供たちに教育の場が与えられ、また、この場所を通して神様の栄光が現れますように引き続きお祈りください。
【祈りの課題】
1.海外宣教に重荷を与えられた人々が、短期ワーカーとして各国から、又日本からもさらに起こされて宣教地へ出ていきますように。
2.第6村の言語クラスが子供達にとって良い教育の場として用いられますように。そこで子供達に教えているソッカー君のためにもお祈り下さい。
「次のステップに向けて」
在英邦人伝道 横山基生、好江
五月十七日に無事英国に戻って来ました。動かなくなった車は小さな故障だと判明し、費用もあまりかからずに二日間で直してもらうことができました。修理が完了するまでは歩いて買い物に行きました(片道約三十分)。昨日までは市川駅前の商店街を歩いていた自分を思い出し奇妙な気持ちになりました。五週間も過ぎてしまえばあっという間でしたが、皆さんから「お帰りなさい」「いなくて寂しかったよ」と言っていただき、自分たちを家族のように受け入れて下さっている人達がここにも与えられていることを再確認し心がとても暖まります。
留守の間祈って下さった方々に感謝と報告を徐々にさせていただきました。ケンブリッジからの帰国者達に会えたこと、皆元気に主にあって歩んでいること、巡回の中で様々な教会での交わりのこと等を報告します。さらに今回は私達の後継者について具体的に報告し祈り始めていただいています。日本OMFから後継者の夫妻がまず英語を学びに九月末にはケンブリッジに来ます。この夫妻が英語を学んでいる間に、ケンブリッジでの日本人伝道を具体的に進めて下さるY夫妻も九月にケンブリッジに来ることになっています(英国内の移動)。主が最善の時に後継者を与えて下さり、バトンタッチができることを心から感謝しています。特にこの二家族の住まいと子供達の学校がふさわしく備えられますように祈り、具体的に動いています。
私達が英国での日本人伝道に関わるため具体的な行動へと導かれたのは、九三年英国での神学留学を終える頃でした。不思議な導きの中で在英日本人宣教会(現在は在欧日本人宣教会)が立ち上げられ、九六年に私達二人が最初の宣教師として派遣され、二〇〇〇年まで順調に働きが進められていました。しかし、突然宣教師ビザの問題が浮上し二年半日本に留められる中、主の大いなる御手によりOMFを通して英国に再入国する道が開かれたのでした。OMF日本委員会や英国OMFの皆さんの祈りと具体的なサポートで、二〇〇二年九月からケンブリッジでの働きに就きました。ケンブリッジでの活動はご存知のように私達の思いを越えて主が豊かに働かれるのを見せていただいています。
このような時に、二〇〇六年四月からOMF日本委員会総主事代行として二年間奉仕する話を受けました。以前にも一度お断りした経緯があり、自らの足りなさを重々知っている訳ですが、二〇〇八年度以降に正式な総主事が備えられるまでの準備の期間を担うために、この要請を主からのことと受けとめさせていただきまた。今までとは全く異なる働きに就くことになりますし、この働きの他に幾つか関わるべき事柄があり、今まで以上に忙しくなりそうです。私達二人が、英国での働きの最後の期間を全うし、後継者にバトンタッチしつつ、来年四月からの新しい働きに備えていけるように是非お祈りいただけると幸いです。(基生)
ケンブリッジに戻って最初の月曜学生聖研は十六名。私達には初対面の顔もあり、新しい人が加えられていて感謝です。十四名のノン・クリスチャンを主がご自身へと導いて下さるように続けて祈り接しています。
受洗に至るように祈っていた帰国者のAさんは家族の理解も進んでおり積極的に主の時を求めています。三月に帰国したMさんは七月に洗礼式が決まったと嬉しいニュースが今日入ってきました。他の帰国者もみな、主がそれぞれの信仰生活・教会生活を守り導いて下さるよう祈っています。(好江)
【祈りの課題】
1.7月3日から7週間ケンブリッジ・インターナショナル・アウトリーチ(語学留学生伝道)が行なわれます。夏の間日本人も沢山きます。この伝道を通して一人でも多くの日本人が福音を聞くことが出来るように。
2.7月15日(金)から17日(日)にジャパン・クリスチャン・リンク(元英国日本伝道隊)のコンファレンスに出席し、日本人伝道に関わるセミナー等を担当します。良き準備のもと奉仕を全う出来るように。
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