2006年4月号
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「泣き笑い巡回録音記」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
チェンマイ・ミェン宣教教会には三月卒業の大学生が三人、短大生三人、専門学校生、高校生が一人づつ、計八人の予定者がいます。その半数が、私たちがルワムチット村に住んでいた時から知っている子達です。
八年前のあの村は、覚せい剤と犯罪で満ちていました。あの時小中学生だった彼らが村の悪影響を受けず、今は礼拝でギターやドラムを演奏し、司会に立っている姿を見るのは、ただただ神様に感謝するばかり。出稼ぎで必死に仕送りし、子ども達の信仰のため祈っていた親達を神様は豊かに祝福してくださっていることでしょう。
彼らがどこに導かれても、社会でキリストを証しし、ミェン教会に仕えるヴィジョンを失わないように祈ってください。
たまみが他県のミェン族の所で賛美歌の録音をしている間、私は言語学部のエディー君と足を伸ばしてキム・ムン語調査へ。タイに一人だけいるキム・ムン族女性は風邪ぎみで言語収集はできず。キム・ムン語聖書翻訳の準備の扉を主はどのように開いてくださるのだろうか。(達朗)
ミェン語賛美歌練習用CDの録音は二月末日の時点で五四七曲中二〇四曲収録出来ました。お祈りを感謝します。祈って下さったとおり、臨機応変な奏楽者たちを主は備えてくださっています。収録が終わる予定の五月中旬まで、日本からの高校生から大学院生まで五人が手伝ってくださる予定です。
録音はなかなか予定通りには進みません。まず、最初の村での録音、と言う時に私自身が緊急入院。日程を変更して行って見たら、思っていた以上に歌ったことのない歌が選曲されていたり。でも、がんばって新曲に何度も挑戦し達成感を味わった人、歌い間違いに次ぐまた間違いで涙する人、笑い出して止まらなくなる人もいます。録音転じて葬儀出席となり仕事をせずに返ってき場合もありました。歌い手達、録音チームの健康・霊性が守られ強められますように続けてお祈りください。(たまみ)
【祈りの課題】
1.ミェン語賛美歌CD作りは、2月末で547曲中200曲以上を録音できました。お祈りとヴォランティア奏楽者の奉仕に感謝。4月にも奏楽ヴォランティアが与えられる予定です。村々への車での移動が守られ、チームワークが祝福され録音を続けることができるようにお祈りください。
2.4月11日〜15日のミェン族青年キャンプの祝福のため。以前、予約していた会場が直前になって使用許可を取り下げるということがありましたので、今年そのようなことが起きないように。チェンマイ・ミェン宣教教会のセンツィン牧師(ジエムエン師)は分科会講師として「信仰入門」を担当します。牧会と伝道の合間で良い準備ができるように。
「春はそこまで」
吉澤恵一郎・香
庭先には愛らしいスノードロップが花を咲かせ、大学の裏にはクロッカスが顔をのぞかせています。まだ、雪がちらつく日もありますが、ケンブリッジにも確実に春が近づいています。英国の冬は、日本に比べて特別に寒いと言うわけではありませんが、日照時間は短く、晴れる日はほとんどありません。実はこの英国独特の気候が、この国で暮らす外国人を苦しめているのです。そして、私も例外ではなく、なかなか前進しない語学の学びに落ち込み、体調を崩してしまうという英国の冬を経験しました。こんな経験は今までにはなく、戸惑いましたが、きっとこれからの邦人伝道のために必要な経験であると受けとめています。そして、体力も能力も弱く、神様に助けていただかなければ何もできない存在であることを知り、謙遜になることを学びつづけていくことが宣教師にとって大切なことであると、いま教えられています。
先日、ケンブリッジ近郊の大聖堂を見学して気分転換をしました。もうすぐ、美しいケンブリッジの春が来ます。英国の生活を楽しみながら、宣教師の備えを進めて行きたいと願っています。(恵一郎)
日本で奉仕されたOMF宣教師が集まって日本のために祈る会に参加いたしました。部屋一杯にお年を召された先生方から若い方々まで集まっておられましたが、その顔は輝いており、その心は日本人伝道への熱い思いで一杯でした。かつて日本で働いておられた先生方は、今もなお在英日本人の救いのために学生や駐在されている方と聖書を学ぶ時を持ち続けてくださっています。また、新米の私たちのために祈り、温かい励ましの言葉をかけてくださいました。
私は青森出身ですが、かつて青森で奉仕をされた先生方もおられ、知らずしてこの働きの恩恵を受けてきたことを思い、胸が熱くなりました。謙虚に、しかし、力強く継続して、深い愛情を持って働き続けられる先生方の姿に言葉にはできない多くのことを教えていただく時となりました。
横山先生ご夫妻が帰国されますが、多くの方を通して、日本人伝道の働きが継続されていることを、お交わりの中で確認することができ感謝でした。(香)
【祈りの課題】
1.横山先生ご夫妻が帰国されました。横田宣教師(在欧日本人宣教会)と協力して横山先生が始められたケンブリッジでの働きを継続していくことができるように。
2.吉澤師一家の健康が守られ、語学の学びが前進するように。
「主の御心がなりますように」
カンボジア・プノンペン 今村裕三、ひとみ
以前、OMFニュースでも紹介したアリス師は二月に病に倒れ、英国での治療のために帰国しました。彼女は、ラオスでの長い宣教活動の後、一九七〇年前半からカンボジアで宣教してきました。そしてポルポト政権のときには、タイ国境沿いのカンボジア難民キャンプで福音を伝えました。これまでの彼女の宣教の歴史を振り返ってみると、波乱万丈の人生だったことを思いました。ラオスでも、カンボジアでも政治的混乱のなかで強制出国させられました。その後、カンボジアにいち早く戻って主に仕えてきました。今、カンボジアの教会のリーダーで彼女を知らない人はなく、とても尊敬されている宣教師の一人でもあります。彼女がシンガポールでの手術のあと、英国への帰国の準備をしているときに、数日ですがともにカンボジア語の聖書を読み、カンボジアのために祈るときを持つことが許されました。私の両親とかわらない年齢ですが、ひしひしと伝わってくるのは、彼女のカンボジアへの宣教の情熱です。このように彼女を用いた神様の業を思うと同時に、神様に用いられるように備えていた彼女の信仰から多くのものを学びました。英国での治療が祝されますように。そして、カンボジアを離れてもなおもいくつかの働きは続けられると思いますが、健康が支えられますようにお祈りください。前号でお祈りいただいた学生寮の学生との学びは二月から無事に再開できました。お祈り感謝します。(裕三)
Aさんは時々意地悪を言う人で、特に私に子どもがいないことについては理由を説明した後も何度もからかわれ、この人と友だちになることは難しいと感じていました。しかし彼女ともよき交わりが与えられ、「最近ベトナム系のクリスチャンと集会を始めたの。田舎で子ども伝道も始めたの」と分かち合いをしてくれるようになりました。ある日、彼女は高熱を出し、看病することになりました。解熱剤を飲ませ氷を当て体を拭き‥‥しかし熱は徐々に上がり四十一度を超え、彼女と真剣に一緒に祈りました。翌日、彼女は再検査を受けますが「医師は結果を私には教えてくれないの‥‥」と心細げに言います。結局、彼女は過去の輸血によってエイズに感染し、発症していることが分かりました。しかも家族にも感染の可能性は大きく、結果を聞いた時に彼女の小さい子どものことも思い彼女と何と話したらいいのか‥‥と落ちこみました。カンボジアに来てたくさんのエイズ患者さんに出会いましたが、発症前から知り合いで、検査・告知の流れを一緒に不安を持って過ごした人は初めてでした。日本でエイズ患者さんにどうやって告知するかなどを学んでいましたが、そんなものはどこかへ吹き飛んでしまった気がしました。エイズは現在、発症進行を遅らせる良い薬があります。しかし彼女は日に日に痩せ弱って薬が追いついていない感もあります。彼女は恐らく精神的にも信仰的にも揺さぶられているのでしょう、神様に一生懸命に頼ろうとする時と、以前のような攻撃的な時とが混在して、話をしにくい時もあります。彼女の命の長さは、薬が効けば十年二十年先も可能性があります。しかし、命に限りがある人と共に過ごす時間は、自分の命、再臨の事を考えさせられる大切な時となっています。彼女と神様を中心とした良い交わりを続けられ、必要な言葉が与えられるように。また彼女の癒しのためにお祈り下さい。(ひとみ)
【祈りの課題】
1.将来の奉仕の導きのために。明確に主が示してくださいますように。現在、いくつかの候補地があります。言葉の学びのために。
2.カンボジアの政治、経済のためにお祈りください。政治的な問題でフランスに逃げていたサムレインジー氏(野党党首)は、フンセン首相との和解によってカンボジアに1年経ってようやく帰ってきました。まだまだ不透明な部分もありますが、政治家が一致して国を指導していけますように。特に首都プノンペンでは貧富の差が目に付いています。物質主義に目を奪われないで、本当の救い主イエス様のことを知り、信じることができますように。
「ギデオンの精兵達」
北タイ・チェンマイ 邦人伝道 野尻孝篤師・明子師
森祐理さん津波チャリティ・コンサートは大きな祝福を受けました。五百人収容の会場に四百二人の方々(その約半数が日本人)が集まりました。チェンマイ在住の日本人の一割の方々が集まられたことになります。沢山の義援金全額が南タイに贈られました。以下に森祐理さんからの証しを転載させて頂きます。
『チェンマイのコンサートも、主は奇跡を見せて下さいました。野尻牧師ご夫妻が来られて一年余、小さな日本語教会が、大きなパヤップ大学のソムサワリー講堂をいっぱいにしたのです。教会員の方も、そうでない方々までも、一枚一枚チラシを配り、店々に案内を張り、情報誌に掲載し、ひとつの目標に向かって一丸となって臨まれていました。皆が一致され、生き生きと働かれている姿を拝見しながら、「主は、ギデオンの三百人の勇士を用いるお方だ!」との言葉が心に響きました。大きな反響を呼びテレビ局からの取材もありました‥‥。コンサートも会場中がひとつになった恵みのひと時でした。花束の後、パヤップ大学副学長様が語って下さった言葉が忘れられません。「このコンサートの中には、十字架のイエス様の愛がありました。明日からユリさんは南部に行かれますが、あなた一人で行くのではありません。この会場の全員の心と一緒に行くのです。」(以下略)』
昨聖日は半年のチェンマイ大学留学中に救い主を信じた姉妹が、帰国を前にし受洗をと願われ、感激の洗礼式でした。チェンマイに来て一番良かったことはイエス様を信じられたこと、というお証しがうれしかったです。帰国後はすぐ近くの私達の派遣教会の一つに出席することになりました。海外宣教の一つの結実と、これもうれしいことです。(孝篤)
【祈りの課題】
1.コンサートのために献身的に奉仕しておられた求道中の高齢のご夫妻が、その後教会に見えられません。お祈りにお覚え下さい。
2.帰国される方々が続いています。教会に新しい方、回復される方々が更におこされますように。
「宣教師を支えているもの」
一時帰国中 西村信恵
東京に来て約一ヶ月たとうとしています。関東でのデピュテーションも主に守られております。「寒いでしょう?カンボジアからだもの。」、「風邪は大丈夫ですか?」がよく聞かれる質問です。確かに寒い!と感じつつデピュテーションを続けていますが、今月は一度も風邪をひかずに健康が守られています。巡回をしているときに特に主に感謝を捧げたことは、私たち宣教師を支え、ともに宣教の歩みをしてくださっている方々のことでした。
まず、祈ってくださっている方々。関東巡回中は、いつもOMFの宣教師のために定期的に集まってくださっている集会にも、全部は回ることが出来ませんでしたが、三箇所伺うことができました。「ニャックルアンの教会のS君はどうされましたか?」「ニュースレターに書いてあったあのことは、どうなりましたか?」と、聞いてくださる方々。ああ、この方たちの祈りによって支えられていたのだなあと思わされました。長い間お会いしていないのに、ずっと知っているような気にさえなりました。祈りの中で主によってこのように関わりあうことが出来るのだ、とクリスチャンの特権を思いました。
それから、日本のOMFで働いてくださっている方々。日本のOMFの事務所では、会計の仕事、ニュースレターの編集と発行、宣教師の方々とのやり取り、宣教に興味をもたれている方や教会とのやりとり、その他いろいろな事務処理をして下さっています。そして、共に歩む会の方々。このような方々によっても、私たちの働きは支えられています。
そして、家族、親戚、友人たち。特に姪や甥からの手紙は、宣教地先で、私に大きな慰めと励ましをもたらしました。巡回中も、家族、親戚、友人たちとの交わりが与えられて、元気づけられています。五年という月日は経っていないように見えても、姉や友人の子供達の成長を見てつくづくとその長さを感じさせられています。
実際に献金をして支えてくださった方、いつも覚えて日々祈ってくださっている方々もそうです。感謝をささげるとともに、神様がそれぞれの方達を導き、ともにひとつの思いにされて、主の宣教が進められますようにとお祈りしました。
【祈りの課題】
1.4月前半は関東地区、下旬からは四国・中国地方巡回予定です。巡回が守られるように、また、報告を聞く方々の目が宣教に向けられるようにお祈りください。
2.ニャックルアン教会は、新しい土地・建物が与えられて、今改装中です。必要なものが満たされ、教会員の一人一人が祈りの中で成長していくようにお祈りください。
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