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2007年2月号  page1  page2


「答えられた祈り」
カンボジア・クロチェ  今村裕三、ひとみ

カンボジアの原風景を背景にシンガポール日本語教会・中高生チーム  「忙しくて祈る時間がない」とセイハー先生がクリスマス集会の前日言いました。忙しいのは分かっていましたが夫が「十五分でもいいから手を止めて祈ろう」という言葉に対してそう言ったそうです。そして「他教会の助けを借りずにやろう」とリーダーの話し合いで決まったのにセイハー先生は伴奏の助っ人と、大きなスピーカーも借りていました。セイハー先生は自分で何もかも抱え込み顔色も変わり、声もとげとげしく余裕が全くありません。「どうなることか?」と私は不安を抱きました。
 また、前述のミッションチームが田舎へ視察に行くべきか悩みました。長所はチームにとって貧しい子どもたちが福音に触れる様子を知ってもらえる良い機会です。またカンボジア人の子どもたちも遊んでもらえ喜びますし、福音を印象深い形で触れる良い機会です。短所は外人が集団で田舎へ出かけるとカンボジアの教会は同じような事を続けては出来ない、また近所の人からやっかみを買ったりする可能性もあります。
 二つの不安や悩みを来ていただいたミッションチームと共に祈りながら乗り越えました。セイハー先生は集会後いつもの様子に戻り、しきりに反省していました。ミッションチームは田舎の子どもたちと遊びませんでしたが、他の村に出かけ、リンおばあさんと孫のソッピアップの二人だけでしたが福音を語り、互いに励まし合うことが出来ました。またプノンペンで孤児院の子どもたちに福音を語り、楽しく遊ぶことができ、チームが準備してきたことを最終的にはすべて行うことが出来ました。
 私は悩みを自分で抱え込むのではなく、共に祈っていただきつつ主に解決を求める素晴らしさをまた一つ味わいました。日々祈って支えてくださっている方々に更に感謝を覚えました。(ひとみ)
 皆さまにお祈りしていただいたクラチェ教会のクリスマス集会、祝福のうちに終えることができました。七年間クラチェ教会に仕えた同僚のウェイウェイ師は、今年が一番よい集会だったと言います。シンガポール日本語教会からも中高生チームをお迎えしての集会でした。チームには、右記のような事情を踏まえて、前日から当日まで次のようなお祈りをしてもらいました。一.お祭りではなく、心から礼拝できるように、二.未信者に福音が伝わるように、三.教会員同士のケンカがないように。主は、すべての祈りを聞いてくださいました。スーパーヒーローがいるのではなく、すべての教会員が奉仕し、奉仕した者が満足でき、友人や家族親類を誘って福音に共に耳を傾けることができました。小さいことに目を留めれば、沢山の改善点はあると思いますが、リーダーたちは、今回の苦い経験から学び、来年の集会に備えることができると思います。皆さまのとりなしの祈りを感謝します。 (裕三)

【祈りの課題】
1.1月後半からクラチェに住む宣教師は今村師夫妻だけになっています。主から知恵を頂いて、正しくリーダーや教会員の自立のために、適切なアドバイスを与えることができるように。
2.クリスマスに来た一人一人が教会につながることができるように。教会員一人一人が、主の証人として用いられますように。


「永遠の思いと洗礼式」
北タイ・チェンマイ 邦人伝道 野尻孝篤師・明子師

パヤップ大学教会庭の洗礼槽で  チェンマイの、ある日本企業の責任者で、二回の森祐理さんのコンサートでは司会の通訳をもされたSさんが十二月十日、受洗されました。夫人はタイ人でクリスチャン・タイ・ダンス・アカデミーの先生です。この方の救いのためには、夫人の祈りばかりでなく、四十五年間、チェンマイで働くA・ユーバンク宣教師の長い祈りがありました。S兄は、我が家に、勤務が終わって駆けつけ、夕食も後回しにしてロマ書を共に学ぶ内に信仰を告白され、洗礼は、ちょうど一年前、お父さんが亡くなった日が十二月十日で、それ以来、永遠を考えるようになったとのことで、今年の命日の洗礼式となりました。パヤップ大学教会の庭の洗礼槽で受洗され、ご夫人が式の祝福のために芝生の上でタイダンスを踊られ、洗礼の介添えとしてはユーバンク師のお助けを頂きました。
クリスマス礼拝の洗礼式後  この日、あえて受洗しなかったのは、元看護婦のN姉です。三年前、教師の息子さんをガンで亡くされ十二月二十四日がお葬式でした。それ以来、クリスマスイブは苦しく悲しい辛い日でした。この同じ日に受洗することによって、悲しみを喜びの日にしたいとクリスマス礼拝で洗礼を受けられたのです。当日には、時々集会においでになるスーザン宣教師に祝福のフルート独奏をとお願いしました。一人ではいやだと言われるので、練習も長い間していない、技術も音を出せるだけという程度の私が、どうしてか一緒に吹くことになりました。ところが思いがけずもN姉の息子さんがフルートを吹く方で中学校のブラス・バンドの指導をもしておられた方でした。まるで、亡き息子が祝福してくれているようだ、とのことで、N姉は涙、涙の洗礼式でした。(孝篤)

【祈りの課題】
1.日本でご夫婦でガンの手術を受けて、チェンマイに帰ってこられた、あるご高齢のご夫妻のためにお祈り下さい。この地に長く住んでおられます。
2.2007年は団塊の世代の定年退職の年にあたり、チェンマイに移住される方々が多いと言われています。教会の良きアプローチのために。


「それぞれの場所でのクリスマス」
カンボジア  西村信恵

プレイプニャー村でのクリスマス  いつもお祈りをありがとうございます。十二月は立て続けのクリスマス集会のあった月でした。
 プレイプニャー村は、以前村での伝道活動を地域のリーダーの方に止められていたところです。三ヵ月後に許可が下り、それ以来、そこで週に一度教会の青年メンバーがそこに行き、子供たちや青年達に関わってきました。その村で二度目のクリスマス会が行われました。その集いに、大人もそして村長さんも集ってきてくださいました。今年のニャックルアン教会は三つのアウトリーチ先、子供クリスマス、大人クリスマス、青年クリスマス、と六つのクリスマスがありました。青年クリスマスでは終わってもボボー(カンボジア風おかゆ)が出来上がってなかったり、子供クリスマスで電源が切れて予定していたアニメクリスマス映画の上映を中止せざるを得なかったり、リーダー達の喧嘩がおこりそうになったりと、さまざまなハプニングはありましたが、ボボーの待ち時間でよい交わりが持て、映画の代わりにリーダーがよいメッセージをしてくれ、喧嘩が起こりそうになったときにチームで祈って会を始め、それぞれよい形で解決されてどの集会も祝福のうちに終えることが出来ました。
立ち見の場所も埋まった青年クリスマス会  今年、嬉しかったことは、教会のリーダー達が今年のクリスマス会の予算を削り、そのお金を地域の貧しい方の援助のために使おうと決めたことです。話し合いの結果、教会員のうちの貧しい二家族、地域に住むエイズ患者さんのいる十八の家族に、お米、お醤油、ヌードル、ナンプラー(カンボジアでよく使う調味料)、そしてクロマ(カンボジアのスカーフのような布)を持って行くことになりました。地域の方に届こうと教会員の目がこれからも開かれていったら、という思いでいます。
プラサー村でのクリスマス  私自身は、青年達に「寒い日本から来たのに」と笑われつつも、長袖靴下で珍しく寒かった十二月の朝と夜を震えながら過ごし、またニャックルアンの地に落ち着きつつあります。お祈りを感謝いたします。

【祈りの課題】
1.2月の上旬に、OMFカンボジア教会開拓チームの修養会が行われます。よい交わりの時、意見交換の時となりますようにお祈りください。
2.高校を卒業したニャックルアン教会員のうち、3人が塾やプライベートスクールで働いており、それぞれの場所でのクリスマスでもメッセージをするなどしてクリスチャンワーカーとして知られるようになりました。よい証人としてそれぞれの働き場所で用いられるようにお祈り下さい。


「『日本の十二月』を実感」
横山基生、好江

市川のチーム、総主事秘書の黒澤姉と会計担当の佐々木姉  十二月は特に大きなプログラムも予定されていなかったので、余裕をもって今まで出来なかったことに時間を割けるのではないかと思っていました。しかし蓋を開けてみると時間はあっという間に過ぎ、大晦日になってしまいました。
 思いもよらなかったことは、総主事代行の仕事として日本委員会を代表して年賀状を出すことです。とても久し振りでしたが、昨年中にOMF日本委員会や各宣教師を覚え祈り支えて下さった方々、教会や信徒の方々の名前をまとめて拝見する機会が与えられ感謝でした。多くの方々が、それぞれの教会・家庭に様々な経済的必要があるであろうに、主に示されたものを、忠実に定期的に献げて下さっている、その信仰に大変励まされました。
 宣教の働きは最前線にいる宣教師達だけの仕事ではありません。多くの方の隠れた祈りと献金によって主の宣教が進められています。主がどのように具体的に一人一人の祈りに答え、献げ物を祝しておられるかを、私たちは細かく調べたり知り尽したりすることは出来ません。しかし、主が確かに答え祝して下さっていることをより詳しく知ることによって、私達の心は燃え励まされます。そのために宣教地と祈り手を結ぶ双方向の祈りのネットワークの充実が不可欠であると示されています。(基生)
 このアドベントおよびクリスマスは、日本に帰ってきたことを実感する時期となりました。私達夫婦は今も在欧日本人宣教会の宣教師という立場で、OMFに出向という形になっています。帰国者のフォロアップという働きは、在欧日本人宣教会が九五年の設立以来重荷としており、OMF日本委員会としても今は取り組み始めていることです。十二月に入り最初のクリスマス集会は、在欧主催の帰国者クリスマス会。これに加え在欧関係でもう一つの会でも奉仕させていただきました。久しぶりに家庭集会という設定で御言葉を語り、キリスト教は全く初めてという方と語り合い、新鮮な質問に答えながら心が躍りました。この方を主がさらに導いて下さるように祈りながら、直接伝道とは違う奉仕に導かれている今、必要な知恵・力・助け・愛を日々祈り求めています。
 二十四日、午前は聖日礼拝、夕方からキャンドル・サービス、その後クリスマス会を、私達夫婦が教職籍を置いている東京新生教会(基生の父である横山義孝師が主任牧師)で共にしました。二十五日のクリスマス・デイ、「イギリスであれば、この日にクリスマス礼拝を行ない、その後に七面鳥を中心とするクリスマス・ディナー」と思いながら、双方の家族と共に過ごしました。基生の両親の所では今後の引継ぎのことなどを語り、好江の実家では伏せる母とその世話をする父と、正月に集まる相談をしました。前年までは未信の青年たちと寝食を共にし、「聖書合宿」になった場合もあった年末年始だったことを思いながら、主が日本に帰して下さったことを実感しました。親の近くに居るべき、人生のこの時期に主がそのようにして下さっていることを感謝しています。(好江)

【祈りの課題】
1.2月5〜6日にOMF日本委員会が開かれます。宣教師候補の面接、各宣教師の課題、経済的事柄等大切な議案があります。主の導きをしっかりと受け止め審議できるように。
2.短期宣教師や長期宣教師になる願いを持っている人4〜5名と連絡を取り合っています。それぞれが主の御心を確信し、準備の期間を全うし、最善の時に宣教地に遣わされますように。

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