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2007年12月号  page1  page2


「刑務所へ福音の光を」
ジェニファー・ティベッツ師

メッセージを語るポーン姉  ポーン姉はフルタイムの働き人です。タイ中部のロップブリでの刑務所伝道に導かれた彼女は、「所内で英語を教えることができないでしょうか」、と刑務所に問い合わせました。しかし既に様々な教師達が、受刑者たちに高校卒業資格や学位を得させるために所内に入って教えていること、そしてそれ以外にも受刑者たちには種子の仕分けや縫製、電気部品の組み立てといった作業があるために、昼間彼らにそれ以上の時間があるようには思われず、最初は刑務所側からはっきりした返事はありませんでした。
 しかしある日のこと、昼休み中のポーン姉に刑務所の担当者から電話が入りました。用件はまさに彼女が祈り求めていた通り、女性受刑者たちを対象に英語のクラスを開いてほしいとの要請だったのです。女性受刑者の大半は、麻薬売買もしくは常習の容疑で服役中の人々でした。
 ポーン姉から手伝いを頼まれた私は、彼女と共に連続三日間、午前中に英語を教えることになりました。 彼女も私もそれぞれ十人ずつを受け持ち、彼女は初心者クラスを、私はもう少し上級のクラスを教える計画を立てました。そして私たちは祈って、彼女たちに福音を伝える機会が与えられるようにと主に求めました。
たくさん集まってくれた人々  初日に私たちが刑務所に到着すると、何と待っていたのは六十人もの受講希望者達でした。つまり私たちは十人ずつどころか、それぞれ三十人を教えることになったのです!ポーン姉は職員に急いで持って来た教材の追加コピーをしてもらいました。
 集会用ホールに案内された私たちは、大急ぎでテーブルと椅子の準備にかかりました。やがて受刑者たちが列をなして入室し着席。ポーン姉と私はホールの反対側からそれぞれのグループにむかって教え、互いの声を気にしながら語りました。
 二時間のクラスを終えると、彼女たちは再び列になってホールを出て行きました。彼女達の熱心さに勇気づけられた私たちは、刑務所の職員達に、残り二日間は英語を教えると同時に、福音を伝えさせてもらえないかと頼みました。そしてOKの返事が返ってきた時、私たちは大喜びでした。
ステージで演じる短期ワーカーたち  翌日、今度はポーン姉がホールを使い、私は受刑者棟の一室で教えました。これでやっと生徒達はまともに私たち教師の声が聞こえるようになったのです!彼女達は勉強熱心で、又、親しみやすい人々でした。
 ポーン姉と私は英語クラスの時間の一部を使って、福音を伝えました。それぞれの教室に新約聖書を二十部ずつ置いて、彼女たちが自由に持っていけるようにしました。彼女たちがテーブルに殺到し、争うようにしてみことばを持っていった時の、私たちの驚きを想像できるでしょうか!彼女たちは伝道用トラクトも持って行きました。
 そしてクラスの最終日、私たちは、クリスマスの祝会のためにまた戻ってくると約束しました。お別れをするのは悲しかったのですが、これがプラシリ教会とロップブリ刑務所の今後も続くであろう関係の始まりだったのです。
最後に皆で記念撮影  十二月二十二日、プラシリ教会の教会員たちと、シンガポールとニュージーランドからOMFの短期ワーカーたちが、刑務所を訪れました。そこでは何と三百人もの受刑者たちが私たちを待っていてくれたのです。
 短期ワーカーたちは、創造のみわざや、クリスマス物語、そして神の愛を様々な寸劇の形で演じました。プラシリ教会のメンバーたちは多くの賛美と、ゲームで受刑者たちを楽しませてくれました。
 最後に、ポーン姉が福音メッセージを語りました。話の終わりに、彼女はキリストを救い主として受け入れる祈りに、人々を招きました。そしてポーン姉が「誰か、そのような祈りをした人がいますか?」、とたずねたところ、約百人が手を挙げたのです!
 ポーン姉は、その後一年間、隔週の金曜日にプラシリ教会が刑務所の女性棟に入り、誰でも自由に参加できる礼拝を行なう許可を申請しています。
 ポーン姉は、礼拝の終わりに教会員たちが受刑者たちと共に小グループに分かれ、礼拝中に聞いたことについて話し合い、又、祈り合う時が持てるよう願っています。彼女の祈りは、一人でも多くの受刑者たちが主を救い主として信じ、彼女たちの信仰が育まれていくことです。そして刑期を終えて出所した彼女たちが、主のために人生を生きることができるようになることです。
 主がその僕たちを用いて下さるよう、ロップブリ刑務所に服役中の女性たちの人生に働きかけて下さるよう、私たちと共に祈って下さい。


「三つ子の魂百まで」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ

ミェン語による幼稚園設立を目指して!  生まれてすぐに母親から習ったことばを母語といいます。母語による言語能力を幼稚園卒園まえに確立するメリット。それは第二、第三言語の習得が着実で、タイのような多言語社会で生活する場合でも確実な人格の統合が期待できること。ミェン族がミェン語で神のことばを「三つ子の魂」に植えつけることができればどんなに素晴らしいことでしょう。
 ミェン語による幼稚園の設立。そんな夢を持つ人たちが集まりました。十月、チェンマイ市のパヤップ大学で「母語から始める多言語教育」という企画の説明会があり、各少数民族から約五〇名が参加。ミェン族は六人。
 彼らはこれから二年間、十回の講習会で、民族文化に即した教材開発、カリキュラム作成、教師養成、地域開発やユネスコの国際識字プロジェクトとの関係など学びます。
 一方、私は地元の大学で客員講師として言語学を教える道が開かれました。教育学部と英語科のミェン族学生達がミェン語識字教育クラブを作る願いを持っています。実現してチェンマイのグループと協力関係が築かれますように。(達朗)
 「七〇人受け入れ態勢はできてますか?」アメリカからメールが来た。「えっ?ちょっと待って。」と焦った私達。
 タイとアメリカのミェン族クリスチャン合同「第二回夫婦リトリート」と十二月二十五日の「ミェン宣教センターの奉献クリスマス礼拝」、そして大晦日の「第一回インターナショナルミェン青年大会」のために合計七〇人が来る。タイの参加者を合わせ総勢百五十人位になる。
 「今年のクリスマスは盛り沢山。みんな準備に大変だね。」と他人事みたいに思っていたところに先程のメールである。七〇人中、私達が直接受け入れ準備にかわるのは約二〇人とわかって、少しほっとした。
 アメリカのミェン族青年たちの幾人かは宣教師としてアジアで奉仕する願いを持っている。召命を確認できるように祈る。
 今年一年お祈りと献金でミェン族宣教を共に担ってくださり感謝いたします。すばらしいクリスマスと新年をお迎えください。(たまみ)
○ 事務局より。先月号の原稿のタイトルを誤って「玉石混交から婦人パワーの輝き」となっておりましたが、正しくは「玉石混淆(ぎょくせきこんこう)から婦人パワーの輝き」でした。お詫びと共に訂正いたします。

【祈りの課題】
1.達朗師が地元の大学で言語学を教える道が開かれ感謝。ミェン族の学生とコンタクトが多く与えられますように。課外活動の「ミェン語識字教育クラブ」がクリスチャン学生主導により始まるようにお祈りください。
2.アメリカとタイのミェン族キリスト教会協議会合同企画で夫婦リトリート(20日〜22日)、ミェン族宣教センター第一期工事落成記念奉献礼拝並びにクリスマス合同感謝礼拝(25日)、第一回インターナショナル・ミェン族クリスチャン青年大会(29日〜1月1日)がチェンライ県で行われます。達朗師を含む講師陣が聖霊によって奉仕できるように、参加者が更なる献身にいたるように。


「なつかしの郷里訪問」
日本 佐味湖幸

七尾聖書教会永井牧師と  「ああ、ここやがいね!婆ちゃんと来たわ!」何度このように七尾弁で叫んだことか。十月は懐かしい佐味家の郷里石川県に行ってきました。実は、宣教師としてフィリピンへ行く前に「今から行って来ます」と祖母や伯父家族に報告のために帰郷し、それ以来十五年以上ご無沙汰していました。今回幼少の頃過ごした町を母と伯父と一緒に懐かしく歩き、すっかり大阪の人間になったつもりでしたが、この地がやはり私の原体験だなと実感しました。
 さて、私たちが石川県にいたときは、キリスト教の「キ」の字も知らなかったのですが、今回両親の生まれ育った七尾市に建てられている七尾聖書教会を訪問し、そこに集う皆様と共に神様を礼拝できましたことは、この上ない喜びでした。七尾市には「佐味」という町があり、父方の祖母はその町出身であると聞いていましたが、教会にはその佐味町に住んでいらっしゃる方もいらっしゃり、びっくりでした。
細川先生もお元気です!  伯父家族が長く住み、よく遊びに行った金沢では、金沢中央教会の祈祷会で奉仕させていただきました。ここでも、宣教が進められ、熱心な祈りが捧げられていることに励まされました。この教会には、これまたびっくり、私が幼少の頃五年間過ごした津幡町出身の青年がいらっしゃり、私と同じ保育所を卒園、私の入学した小学校を卒業されたそうです。
 また、川口牧師夫人は大阪出身、私の出身大学の先輩であることがわかりました。
 北陸は保守的な土地柄と聞いていますが、この地にも主の教会が建てられ、福音宣教が進められていることを心から主に感謝し、また、この地から世界宣教のために召し出される方々が起こされるように、祈りました。
 この年も、皆様のお祈りと献げ物によって支えられましたことを心より感謝します。

【祈りの課題】
1.福音宣教の困難な地方の教会もさらに世界宣教のために祈り、働き人を送り出すことができるように。
2.来年初めに予定されている祈りの旅とフィリピン短期宣教の準備と参加者のために。


「クラチェ教会の今後を覚えて」
カンボジア 一時帰国中  今村裕三、ひとみ

10回のリーダー研修会を終了した核になる教会員、お祈り下さい  クリスマスおめでとうございます。いよいよクラチェそしてカンボジアを離れるときがやってきました。私たちの予想をはるかに超えた主の恵みと祝福を頂いた第一期を終えることができました。忠実に祈ってくださった皆さまに心から感謝申し上げます。
 クラチェ教会は、十二月から宣教師不在のときを迎え、月に一回、百キロ離れたスヌーエルというところで開拓伝道しているヨハキム師が訪問してくださいます。リーダーを中心として、主の御言葉を宣教していく教会へと祈っています。
 四年前カンボジアに遣わされたときは、開拓伝道一本と思っていましたが、主は不思議な方法で、卒後皮膚科研修教育に関わることを許され、そして開拓ではなく、開拓伝道の働きを閉じ、現地の教会にすべてを明け渡していくという奉仕を与えてくださいました。とても、難しい知恵のいる奉仕でしたが、主は助け、多くのことを教えてくださいました。
 クリスマス前に日本に帰国する予定です。カンボジアで主の成してくださった業を皆さんに報告したいと願っています。また、この四年間で皆さんのところでどのように主の福音が広まっていったかを聞かせて頂きたいと思います。四年ぶりの日本で、ちょっと変わってしまった日本人(半ボジア人)を受け入れてくださいますように。再会の時を楽しみにしています。(裕三)
 「教会成長を妨げるものは何か?」と考える時、クリスチャンでない人や政治などが思い浮かびます。しかし、その殆どの原因は「クリスチャン自身」でないかとクラチェ教会で奉仕をして感じました。
 カンボジア人で教会へ訪れる多くの人は、「何かもらえるかもしれない」といった考えを持ち、クリスチャンになった後も、より沢山の物やお金をくれる教会へ移っていきます。また、クリスチャン団体の中には教会開拓を早く進めるために、他の教会のリーダーを給料で雇い、引き抜く手段に出るところもあります。驚くことにこれらの事例は少なくないのです。そして、一度お金で引き抜かれたクリスチャンは、拝金主義になってしまいます。その人の信仰を駄目にしているのは悲しいことに、宣教師であったり、現地の実態を知らないでお金を送り続けている宣教団体であったりします。
 他にも「教会のリーダー」という権威に魅力を感じ、聖書をよく知っている事を自慢し、自分の権威を支えてくれる仲間作りには熱心だけれど、実生活はキリストから遠い人もいます。
 しかし、少数派ではありますが、キリストが自分のうちにおられることを知っており、低い学歴・貧しさ・苦しい人生経験にもかかわらず、忠実に神様に仕えている人たちに会えたことは私にとって貴重な出会いでした。
 クラチェ生活の中で一番辛かったのは、その忠実に神様に仕えている人を、やっかみ、傷つけるクリスチャンの行動でした。悲しむと者と共に祈り、そして攻撃する者への怒りを爆発させないで、その人のために祈る。神様はその訓練を繰り返し、繰り返しさせてくださいました。感謝。(ひとみ)

【祈りの課題】
1.教会のなかで真のクリスチャンたちが御言葉に裏付けされた言動を通して教会に良い影響を与え、積極的に導いていけますように。
2.クラチェ教会のクリスマス祝会のために。教会員たちがすべての準備をしています。多くの方が福音を聞く時となりますように。そして、相応しい助け手が与えられますように。

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