2009年8月号
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「講義の連続でも抗議しない宣教師達」
日本 菅家庄一郎、容子
六月二二〜二四日まで、小川文子師と坂本朋子師の二人の新人宣教師のための訓練コースを持ちました。牧野師夫妻、木下師、横山好江師にもお手伝い頂き、それぞれの経験や調査から語っていただきました。講義の連続で、新人宣教師から抗議が出るかなと思いましたが、二人ともよい学びになったようです。宣教地での学びは英語がほとんどですので、今後は英語に慣れる必要があります。
七月一日には、他の宣教団体の代表の方々と、どうしたら神様が与えてくださった各宣教師を正しく支えていくことができるかを話し合いました。日本人が海外で働くときに問題となる事柄の多くは共通しています。英語や現地語習得の問題、カルチャーショック、夫婦や同僚との関係、母教会(支援委員会)や親との関係、子供の教育、危機管理、など様々な問題があることを再確認しました。それぞれの団体が、各宣教地に派遣されている宣教師の邪魔をすることなく、ふさわしいメンバーケアをすることができるようにと祈らされました。八月はキャンプが多い月です。主に喜ばれる奉仕ができるようお祈りください。(菅家)
六月、婦人向けのティーパーティーが教会で催されました。証に立てられたのは、いつも火曜日のレディースサークルでご一緒している姉妹。神様が自分にしてくださったことを、そのまま自分の言葉で丁寧に語れますように、と祈っていましたが、なんと分かりやすく、なんと心に届く真実な証であったことでしょう!見回すと、Cさんが何年もかけ、祈り種まきをしているあの人、この人、こちらのテーブルには、Mさんのお宅で学びをしているお二人、あちらにはHさんがずっと祈祷題に出しているあの方たち、祈られている方々が集められ、どのテーブルの交わりも盛り上がっています。後でそれぞれの報告を聞き、皆さんがどんなに心開き、証されたことがらに応答しておられたかを知り、働いておられる神様を覚え、大いに励まされました。主に期待し、その方たちの救いのため共に祈りあっていきたいと思います。
カンボジアでも、チームワークの宣教の素晴らしさを体験しましたが、ここでも、その素晴らしさを覚え、心震えました。「神様がなさる!」その業に加えられ、共に見せていただける幸い!その喜びに感動しておられる姉妹たちを心から主に感謝し、主を崇めつつ。(容子)
【祈りの課題】
1. 庄一郎師は、8月4〜7日までフリーメソジスト教団の中高生キャンプで、13〜15日まで同盟福音キリスト教団の一般キャンプで奉仕させていただきます。よく準備して、良い奉仕ができますように。
2. プノンペンで大学生伝道をしているパサン師一家は、第三子出産のために9月から1月上旬まで帰国されます。パサン師不在の間も、学生伝道の働きが進みますように。同僚のケリー師、ドリナ師がパサン師不在の間よく学生達を励まし導くことができますように。聖書研究のための教材の翻訳が進みますように。
「死なないで、ミェン語」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
日本の公用語は日本語ですか?タイ、ベトナム、アメリカなどと同様に、日本は憲法で公用語が制定されているわけではありません。これらの国々では慣習法によって、既成事実として、使用人口の多い言語が公用語として使われています。バンコクのタイ語はそのような地位にありますが、タイ国ではそれ以外に七十三の言語が使用されています。ミェン語もそのひとつです。
そこに変化が起きようとしています。先日、王立研究所の言語政策に関するフォーラムに、数人のミェン族の仲間と共に、参加しました。全国からの少数民族、地方言語で初等教育を実践する教師、多言語共存を促進することが真の民主主義であると主張する大学教授、消滅に瀕した言語を記述し公立小学校で教えることによって再活性化を実践している言語学者などが集まり討論しました。目的は、地方言語や小数民族言語を促進することによって社会の安定を図る言語政策を立てること。
こうした国の動きをよく見定めて教会の働きをするミェン族の若いリーダーたちが育つことを祈っています。(達朗)
大学の新学期が始まって、初回のミェン語識字教育クラブへ。昨年度の常連は六人ほどで、皆来ているだろうか、と思っていたら、何と昨年度の倍、十二人が集まっていました。そして、第四週目には更に二人新たに加わり、総勢十四人から十六人、昨年度の人数が約三倍に膨らみました。
授業が終わって午後五時半から七時過ぎまで夕食抜きでミェン文字を学びます。皆、お腹がすいてきます。そうすると集中力に欠けてきます。そのおなかを遅い夕食まで何とか持たせるのが私の役目。ちょっと、おやつを用意して、ミェン語文字を楽しく学べるように工夫しています。でも、おやつを一番楽しみにしているのは私かもしれません。
おやつをほおばりながらも、目はミェン文字に集中していて真剣に覚えている彼らの姿に感動し、神様に感謝しています。彼らの中から、将来、ミェン語識字教育のために働く人が起こされるように願っています。お祈りを感謝いたします。 (たまみ)
【祈りの課題】
1. タンマジャーリク教会で洗礼準備をしているロンツィアンおじいさん(孫まで含めて5人が学びを継続中)は難聴で、週に2回の学びの理解度はさだかでありません。解決方法のためお祈りください。
2. ミェン語教育にビジョンと知識を持ち、村々のために献身的に働く若者が起こされるようにお祈りください。
「カンボジアに家と猫」
カンボジア 小川文子
夏の空気にふと、東南アジアの雰囲気を感じたりするこの季節、皆様いかがお過ごしでしょうか。私もシンガポールのそんなもわっと暑い空気の中、OMFのオリエンテーション・コース(OC)にて英語での学びと交わりに奮闘中だと思います。今回のOCは近年最大規模。四十六人の大人と十八人の子供が様々な国から集い、一ヶ月共にOMF本部で学び、それぞれの宣教地に遣わされて行きます。多くの同期に恵まれて感謝です。
カンボジアに行けるようにお祈りして頂き、ありがとうございました。OMFカンボジアの方から「待っています」とのメールを頂き、どうやら行けるようです!
「あなたに良い家がありました。最初は一人暮らしだけれど、階下にカンボジア人クリスチャンの女性が住んでいて、十一月頃には一緒に住める宣教師も来ます」とのことで、「うわ〜、カンボジアに私の家がある‥‥」まるで、天に住むところが用意されているという御言葉のようで、感激しました。さらにその家に今まで住んでおられた宣教師ご夫妻から「一年間ドイツに帰るので猫を二匹置いていきますが、いいですか?」とのメールが!動物が最大のいやしである私にとってこれ以上の大きなプレゼントはなく、歓喜の極みでした。神様の恵みに本当に感謝します。
六月半ばに坂本さんと共に候補者訓練コースの恵みに預かりました。菅家師夫妻がハンドブックからOMFのあり方、木下師がシングルの祝福とチャレンジ、牧野師が新人宣教師の心得、伊豆師がストレス、横山好江師が異文化交流について扱って下さり、良い交わりと備えの時となりました。
やはり盛り上がったシングル談義では、独身が「与えられていない」状態なのではなく、結婚も独身も等価の恵みだということ、そして必ず最善を与えて下さる神様に全く信頼することを教えられました。この私に猫を備えて下さったお方が、他の全てについても最善のことをして下さらないはずがあろうか、と思わされています。八月四日にいよいよカンボジア入りです。尚お祈り頂ければ幸いです。
【祈りの課題】
1. カンボジアに行けること、感謝。いよいよ「最大の仕事」語学が始まります。クメール語は発音が一番のネックだそうで、最初の半年が発音の決め手だそうです。正しい発音を身につけることができるように。
2. 慣れてくるまでかなり気づかずにストレスの多い時期になると思います。現地の女性宣教師の仲間などで良き祈りの友が与えられるように。
「山陰教会訪問の旅」
日本 佐味湖幸
長期予報によると、六月後半の山陰はずっと雨のはずでした。パソコンとプロジェクター、小型スピーカーまで持って教会訪問をするのに、雨降りだと大変だなあと思っていたら、なんと集会のない一日だけどしゃ降りの大雨で、後はとてもいい天気になりました。十日間で十回の集会をこなすちょっとハードなスケジュール。鳥取市から島根県大田市まで(どちらの県も東西に長〜い!)の長距離移動でしたが、健康、安全ともに守られて無事に山陰地方の教会訪問を終えることができました。神様の深いご配慮と色んな方々のご厚意に心から感謝しています。
祈祷会や家庭集会、礼拝など、様々な集会で世界宣教について聖書から語らせていただき、OMFのビデオや短期宣教プログラムのビデオを観ていただきました。「内向きになっていた今の教会に、とても必要なメッセージをいただきました」「とりなしの祈りの重荷を与えられています」「アジアのことをずっと重荷に思ってきました」「アジアの様々な宣教の現状、OMFの働きについて知ることが出来て良かった」と、励まされる言葉を沢山いただきました。ある人は、遅くに終わった祈祷会の後いったん帰宅されてから、また教会に戻ってこられて、「神様の御心、宣教、伝道の心を私の内に新しくして下さり、イエス様に先生に感謝します」と書いたカードを手渡して下さいました。「私、宣教師になりたいです!」という方には出会いませんでしたが、神様がそれぞれに色んな語りかけをして下さったことを思い、心から御名を崇めました。これからも、主が続けてそれぞれに語りかけ、何らかの応答をしていくように導いてくださると信じます。山陰の海の幸、山の幸、豊かな自然と人々の温かいおもてなしに身も心も満たされ、体重が増えて帰阪。感謝!!
【祈りの課題】
1. 山陰の教会訪問が祝され、感謝。宣教のチャレンジを受けた方々がさらにいろんな形で神様に応答していかれるように。
2. 二人の大学生を引率して、8月24日から9月5日(一人の方は9月12日まで)まで南フィリピンに短期宣教プログラムで行きます。旅の安全と祝福のために。
「祈りによる宣教の楽しみ」
カンボジア 今村裕三、ひとみ
六月は祈って頂いたカンボジア地区の年会がありました。主にある同労者とよい交わりと祈りの時が与えられ感謝でした。
OMFはカンボジア人リーダーを支援する奨学金制度を十年来持っています。リーダーの資質がある若者への大学や職業訓練学校への奨学金や、リーダーの神学教育のための奨学金を融資します。私は、今年からこの奨学金制度の責任を負うことになりましたので、これまでの恵みに感謝すると共にこれからのリーダー育成のために何が必要なのかを知っていく必要が出てきました。宣教団体が奨学金などを融資することは、依存心を生み出したり、奨学金を得たいためにクリスチャンらしく振る舞う若者を作り出してしまう危険もあります。今特に、祈っているのは、教会リーダーたちの霊的成長です。これは、外見では分かりにくいのですが、共に歩む中で分かってきます。彼らが宣教師や人からの評価によって歩むのではなく、神様と一対一の交わりが深まる中で、霊性が豊かにされていくようにと願います。彼らの名前を挙げて祈り支えることは、そのための大きな手段の一つです。七月号から祈祷課題の中で各教会のリーダーの名前を挙げていますので、彼らが日々の生活の中で神様に出会い、聖霊の導きに敏感に従っていけるように共にお祈りに加わって下されば幸いです。この祈りが、カンボジアの教会を支えます。心から感謝して。(裕三)
五月末に クラチェ教会のリーダーのブンソンから、妻のディビアが病気で「死にたいほど苦しい」と言っているので祈って欲しいと電話がありました。私はその時、彼女は助からないかもしれないという思いに襲われました。クラチェの病院のお粗末な医療状況と、前日交通事故を見たショックの為かもしれません。
彼女が死んだら、二人の子どもはどうなるのか?未信の他の家族はどう思うのか?セイハー先生も腰痛で弱っていますし、夫であるブンソンまで大変になったらクラチェ教会 はどうなるのか?十五年前、自分の父親が癌で予後が短いと聞いた時も感じなかった、ぬかるみに足を取られたようなそんな気分になりました。
頭では分かっているのです。神と私の計画は違い、その結果は私の期待よりもずっと良いと。しかし、時にその結果は厳しく、私の期待よりもずっと後になってやってくることもあると。祈りは魔法の杖ではないと分かりつつ、私は神様を説得しようとしていました。そんな時 たくさんの祈りの友の皆さんが「祈りますから大丈夫です。祈りの友の力は大きいですよ」と励まし支えてくださいました。
神様は私に問われました。神様はディビアとその家族を、私よりもはるかに愛しておられ、必要を知っておられる。私は「神様に信頼して祈る」べきだと。
その後、一ヶ月経っても病状の良くならないディビィアは、プノンペンの病院を受診しました。田舎の人にとって都会の病院の受診はお金もかかり、大変な決心が要ります。感謝なことはディビィアが辛い病状の中にあっても「神様には御計画があるのだと思う」と言ってくれた事です。彼女の病状は一進一退ですが、神様が介入してくださっている事を感じています。彼女の癒し、私も含めみんなが神様を見上げ続けられるようにお祈りください。(ひとみ)
【祈りの課題】
1. 裕三師は、来年6月までOMFカンボジア地区の評議委員に選ばれました。地区責任者とともに6名で構成されます。8月19日、20日はこの評議委員会が開かれます。よき話し合いの時になり、カンボジア地区の主の働きの前進のために、大切な決断を御心に沿ってできるようにお祈り下さい。
2. カルメット教会(プノンペン市内)のビチェット牧師、ヒアン兄の働きのために。2人とも今年初めての子供を授かりました。家庭生活と奉仕のよいバランスを持って主に仕えることができますように。カルメット教会は、6つの場所で開拓伝道をしています。それぞれの枝教会に立てられているリーダーたちの多くは大学生か20代の若者です。
「優しい神様、優しい人々」
派遣準備中 坂本朋子
暑い日々が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。皆さまのお祈りに心から感謝いたします。宣教師として最初の仕事であるデピュテーション(教会訪問)が始まりました。五月は栃木県内にある日本キリスト宣教団の教会(峰町教会青年キャンプ、烏山、那須野が原、那須塩原グレース、岡本、氏家、小山、黒磯)で証をさせていただきました。その後北海道へ飛び、メディカルアドバイザーである平賀先生の元で健康診断を受けた後、藤野、大麻、七飯、札幌聖書、北栄、HBI(北海道聖書学院)とOMF祈祷会で奉仕させていただきました。涼しい北海道から梅雨真っ只中の本州へ戻り、数日前に関西に到着。高田一麦教会を訪問し、現在KBI(関西聖書学院)に滞在しています。
デピュテーションが始まる前は、新しい場所で語ることに不安もありました。けれど今は、思っていたほどデピュテーションは怖くないと感じています。様々な地方のあらゆる教団教派の教会に行き、そこで宣教のビジョンを分かち合えることは宣教師の特権だと思います。それでも時々、慣れない場所での移動や気疲れで疲労がたまり、うまく話せなかったり笑顔が出せなくなることもあります。そんな時、誰かの思いやりある一言や配慮ある行為、おいしい食事、冗談を言いながらの楽しい交わりで、また元気をもらっています。主にある兄弟姉妹の優しさを通して、その背後にある神様の愛と優しさをひしひしと感じています。
海外は十カ国以上を訪れた私ですが、国内では関東地方からほとんど出たことがありませんでした。デピュテーションを通して、同じ日本でも地方によって文化が違うことに驚きを感じ、国内にいながら異文化体験をしています。関東ではエスカレーターは左に寄るのに関西では右寄りといったことや、着ている服の傾向、会話の進め方などをひそかに観察して楽しんでいます。
六月二二〜二四日には市川の事務所で宣教師訓練コースがありました。OMFという組織について、また宣教師生活について様々な角度から、経験豊かな先生方がご自分の体験談を交えて講義して下さいました。七月からカンボジアに派遣される小川さんと共に研修を受け、派遣前に交わりを持てたことも幸いでした。
これからしばらくの間、旅人生活が続きます。このニュースを読んでくださっている皆さんとも、どこかでお会いできるのを楽しみにしています。
【祈りの課題】
1. 8月中は関東地区の諸教会を巡回します。霊肉共に守られ奉仕することができますように。さらに多くの祈り手が与えられますように。
2. お盆の時期を特に覚えて。自分自身の家族・親戚を含め、日本の人々が創造主なる神に立ち返ることができるように。
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