2010年4月号
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「ディアスポラ伝道会議が目前に」
日本 ディアスポラ伝道 横山好江
今から十日経つと、第四回ディアスポラ伝道会議のため海外から参加する方々を迎えることになります。二か月ほど前から祈祷課題に挙げ、祈っていただき、準備が一つ一つ進められており、主に感謝しています。お祈りありがとうございます。
三月一五日から始まるディアスポラ伝道会議に加え、一九日から全国帰国者大会が始まります。夫、横山基生師が一九日に行われる働き人のフォーラムで奉仕します。春の嵐ならぬ奉仕の嵐の中にあって、聖霊が豊かに吹き流れる「とき」(神のとき「カイロス」)とされるようにと祈り備えています。
先月号に続き、私が着手した「教会向け帰国者受け入れハンドブック」から、今回はある帰国者のケースをご紹介させていただきます。
『Aさんは独身女性。イギリスで初めてクリスチャンに出会い、とても良くしてもらい、初めて教会に通い、聖書を学ぶようになりました。現地の教会です。すべて英語です。英語を学んだ街は大学町で、英語学校はクリスチャンの英語学校。ホームステイ先もクリスチャンでした。日本ではクリスチャンに会ったことも、教会に行ったこともありません。先生や、ホームステイ先の家族の生き方に大変惹かれ、誘われるままに教会に行くようになりました。教会は、人数は二百人位。大学町で学期中は若い人が多く、賛美も前にバンドがあり、若い人向けの賛美です。礼拝に来る人は子供から年寄りまでいましたが、前に映し出される歌詞を、皆顔を上げて輝いて歌っていました。聖書の学びも進み、福音も理解し信じたいと思いました。「イエス様を救い主として信じますか?」と尋ねられたので、「イエス」と答えました。皆さん大変喜ばれました。洗礼式があるのを知り、受けたいと言ったところ、じゃ二週間後にということでそこに入れてもらいました。受洗して一ヵ月後帰国しました。救われた喜びで一杯でした。
帰国して、実家の近くの教会に行きましたが、あまりに違うのでびっくりしました。人数も少ないし、若い人も少ないです。賛美をする時下を向いて本を見て歌っています。賛美も全然知らないものでした。説教もほとんどの人が下を向いたり、目を閉じたりして聞いていました。「イギリスで受洗して帰ってきました」と言ったら、牧師がとても喜ばれて、「ピアノは弾けますか」とか「子供は好きですか」と聞かれました。でも、日本語の聖書を持っていないと言ったら驚かれました。私は英語でずっとやってきたので日本語でどう祈ればいいかわからないし、礼拝での祈りを聞いたら敬語が多くてすごく難しそうだったので「祈れません」と言ったらまたすごく驚かれました。その後は何か、ちょっと冷たい対応になりました。今まで経験していたキリスト教とあまりに違うので、この教会にまた行くかどうかわかりません。』
【祈りの課題】
1. 3月、市川のOMFセンターで行われたディアスポラ伝道会議で話し合われ、決められた事柄が御心に沿って一つずつ進められていきますように。
2. ディアスポラ伝道部のウィットボイ師は任期満了のため、6月に交代します。次期部長と充分な引継ができますように。
「語学・九ヶ月目」
カンボジア 小川文子
年度変わりのお忙しい頃と存じますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私は、時々お腹を壊すくらいでとても元気です。でも今月はカルチャーショックの最も厳しい時期と猛暑の月が重なってやってきています。最初の数ヶ月の「基本的なことが出来ない」「やり方がわからない」「慣れない」という、トイレット・トレーニング中の子供の様な大変さがだんだんと抜けてきた半年〜九ヶ月目は、「疲れ」「反発」「張り合いのなさ」などがやってくる模様です。お祈り下さい!
とはいえ「なんて忙しい一年目を過ごしてるんだ、あなたは」と人に言われつつ、月に一週間のホームステイ、週一の幼稚園手伝い、地方教会への長期滞在などで、単調にならずに済んでいます。現地の方々とも同僚の方々とも良い関係を築けており、受け入れられている感があるのは何とも感謝なことです。
語学を学んでいると「上手に話す」ことを追求してしまいがちですが、「言語よりも大切なことがある」(某宣教師談)ことを覚え、乏しい言葉でも心からの言葉を、本当に語るべきことを語る者でありたいと思わされています。皆様の新年度、また復活節の上に主のご臨在が豊かにありますように!
【祈りの課題】
1. 大学の語学コースのレベル3に進級します。よい先生とクラスが与えられますように。
2. 大やけどを負ったニャックルアン教会員のお子さんの癒しのために。
「健やかなる時も‥‥」
日本 菅家庄一郎、容子
「妻たちよ。主に従うように夫に従いなさい。」エペソ書からのメッセージの後、婦人たちの分かち合い。「私は、自分で言うのもなんですが、夫に従ってきたと思います。」「耳が痛いです‥‥難しい。」「夫を尊敬するってどういうことか分からなかったんです。自分では尊敬できないので。でもある時、この人(未信の夫)は神様が私に与えてくださった人なんだ、と気がついたんです。これが、尊敬かなと思いました。」色々な意見、正直な分かち合いが出て盛り上がってきた最中、最初に夫に従ってきた、と言っておられた姉妹が突如、「すみません。今分かりました。私は夫に従ってきたのではなかった。上手くお互いぶつからないように干渉しないように距離をあけていただけです。」神様が私たちに対して持っておられる御心。弁解の余地もないほど分かりやすくも容易くない命令。でもここに夫婦関係の秘訣、祝福があることは間違いありません。
先月出版されたアジス・フェルナンド師著「十字架を生きるしもべ」の中のジョージ・ミューラーの言葉が印象的です。「毎日、最初にする大きな最優先の仕事は、主にある喜びを維持すること。」冊子の最後に、フェルナンド師は、十字架を生きるしもべとなるために具体的な勧めをしていますが、その一つは「家族の責任を犠牲を払って果たすこと」でした。それらを思い巡らしながら、主の語りかけを聞いたように思います。「わたしの命令を守って、わたしの愛の中に留まりなさい。わたしの与える喜びを毎日大切に受け取り、守りなさい。わたしが与えた夫のリーダーシップを認め、何事も先走った行動をせずに、聞き、相談し、共に決断し、意見が違うときは彼に従いなさい。夫婦の時間を自分の仕事やしたいことに優先させ、大事にしなさい。」そのように出来ますようにお祈り下さい。(容子)
西村信恵師を祈りと献金をもって支えておられる日本キリスト兄弟団(けいていだん)の教会と支える会の皆様を訪問させていただきました。
支える会の皆様のそれぞれの思いを聞き、共に祈ることができたことは幸いでした。「私達は、信恵さんが主に従って宣教の働きを続けたいという限りは支えていきます。」支える会のA姉の言葉です。その熱意を聞いて心から主に感謝すると共に、宣教師と派遣教会の関係は、夫と妻のような関係だなと思いました。結婚式の司式者が新郎に尋ねる「汝、健やかなる時も、病める時も、この女子を愛するか‥‥」という言葉が聞こえてくるようでした。続いて西村信恵師の完全な回復のためお祈りください。(庄一郎)
【祈りの課題】
1. 4月6〜9日まで、庄一郎師はシンガポール国際本部においてOMF全体の宣教師成長プログラムを見直す委員会で奉仕します。現在のOMFのプログラムの良い点、悪い点をきちんと評価し、より主に喜ばれるプログラムを考えていくことができるように。
2. カンボジア人で東京の大学で学んでいるセーン君のために。新聞配達やその他のアルバイトがあり、教会に行く時間がありません。健康が支えられ、勉強をおろそかにすることがなく卒業できるように。霊的なことに対するさらなる飢え渇きが与えられるように。
「どういう祭司?」
北タイ・ミェン族 有澤達朗、たまみ
タンマージャリク教会の夜の祈り会で、キリスト者が偶像品販売を辞めるようにずっと祈ってきた。
ある土曜日の祈り会、私達が教会堂に入っていくと、皆がニヤニヤしている。J姉がおもむろに、「偶像品を一番たくさん売っていたNCさんが、昨日、全部処分しましたよ」と言った。思わずハレルヤ!と言った有澤家の面々。
ところが教会のメンバーはまた苦笑している。「それがねぇ、神様を信じていない人たちに譲っただけなのよねぇ」とL姉。その言葉に有澤家一同こけてしまった。「いやぁ、彼女なりに精一杯考えてそうしたんだよ、きっと」と落ち着く。
翌日、日曜礼拝に出席したNCさんに、「偶像品全部処分したって?良かったね。」と声をかけたら、「もう、すっかり何も家には残ってないし、心は平安。偶像品を残したままで先生にお祈りお願いしても祈ってくれないから、早く処分しなって、皆に言って回ってるんだ」という理解に返す言葉がなかった。でも彼女が一歩前進したことは間違いない。(たまみ)
NCさんが一歩前進して、顔がスッキリしたのは良かったのですが、私は「またサイミェン扱いされているなぁ」とがっかりしています。「サイミェン」の「サイ」はミェン語で「祭」、「ミェン」は「人」の意。合わせて「祭人」。つまり祭儀を司る「祭司」の意味です。
ミェン族社会でのサイミェンの役割は、人が病気になったとき厄払いの儀式をし、不吉な夢を見た人がいたらその人の安心のために祈祷し、違法伐採や覚せい剤売買をしている人が警察にばれて捕まらないように祈願してあげることです。一定時間ミェン語の古語(広東語から借用)で呪文を唱えます。その言葉は一般の人には理解できないのでサイミェンは知者として尊敬されています。単に宗旨替えした「教会員」は牧師や宣教師をサイミェンと思っているのです。
NCさんが偶像を手放した次第はこうです。彼女の息子さんが三ヶ月の間に二回オートバイ事故で怪我をしたので、厄を払い癒しを祈ってもらうため祈祷会に出席しました。本人を前にして、「私は息子さんのためには祈りません。教会のみなさんも、NCさんと息子さんの癒しのために祈ってはいけません。NCさんが創造主なる神様と正しい関係を持つように祈りましょう」と私は言いました。
すぐにNCさんは沢山の偶像を手放し、他の五人の商売仲間に「病気になっても、怪我をしても、あの先生には祈ってもらえないよ。早く捨てな!」と言ったのです。彼女の体験談は説得力があると言っていいのか分かりませんが、効果覿面でした。(達朗)
【祈りの課題】
1. 4月1日からパヤオ聖書神学校の3年生ブンティアン兄が、タンマジャーリク教会で10ヶ月のインターンを始めます。インターン神学生がミェン語で説教できるように成長し、無牧の教会も神学生の奉仕からみ言葉による養いを受けることができるように、相互の成長のためにお祈りください。
2. 4月12日〜15日開かれるミェン族クリスチャン青年大会のために。パヤオ聖書神学校の前校長ソムサック師の3晩の説教奉仕のため、また3日間6時間の分科会「ミェン語と宣教」で奉仕するミェン語識字教育サークルの大学生たちのためお祈りを。献身者がおこされるように。
「ニュージーランドの日本人」
日本 佐味湖幸
夜八時過ぎ関西国際空港を飛立ち、朝、目が覚めるとそこは真夏の南半球。二月九日から十五日まで、三人の若者と一緒に短期宣教プログラムのためニュージーランドへ行ってきました。
二月十二日〜十四日、ニュージーランド全土に散らばって住んでいる日本人のための合同キャンプがオークランドで行われ、百二十人以上の方々が参加しました。日本人と言っても、ワーキングホリデーで来ている若者たちや留学生たち、こちらで仕事をしている人たち、また、ニュージーランドの方と国際結婚している人たちなど、何十年もこちらに住んでいる方もいれば、来たばかりという方もおられ、状況は様々です。皆さん一様に霊的な飢え渇きを強く持っておられるように感じました。外国でイエス様と出会って救われる日本人は、日本国内の三十倍になると聞きます。ここニュージーランドでも多くの人々が信仰に導かれている様子に主の御名を崇めました。このキャンプ中に信仰決心に導かれる人たちも起こされました。
三人の短期宣教ワーカー(原拓央兄、城山真帆姉、西本勇仁姉)は、このキャンプ中に子供のためのプログラムを担当しました。神様が一人一人をどんなに愛してくださっているか、聖書のメッセージや賛美、ダンス、ゲームや工作を通して学びました。最後の日は、六人の方が海で洗礼を受けましたが、そこで子供たちは練習した賛美とダンスを披露し、お祝いしました。子供たちが力いっぱい心の底から喜んで賛美している姿に大人たちは大感激。このキャンプがどんなに祝されたものだったかを証していました。
この地にある日本人教会の証がますます用いられますように。ペイン宣教師夫妻をはじめ、日本人を愛して労して下さっているニュージーランドの方々、教会に感謝!!
【祈りの課題】
1. ニュージーランド各地にある日本人教会や集会の祝福のために。さらに多くの日本人がイエス様と出会うように。
2. 8月26〜29日までマレーシアで行われる「アジア・フロンティアズ・ミッション・カンファレンス6」という宣教大会に日本から多くの若者が参加できるように。
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