2013年2月号
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「困ったときに」
カンボジア 今村裕三、ひとみ
「交通事故に遭った。すぐ来てくれないか?」十二月一日にストゥン・トラエンに引っ越してきたばかりの同僚宣教師ノルゲートさんからの電話でした。親子三人で自転車に乗っていて、自転車の前輪にバイクがぶつかり、当て逃げされたそうです。幸い、親子とも怪我はありませんでした。
事故後に前輪が歪んで動かなくなった自転車を、事故を見ていた周囲の人が手伝って家まで運んでくれたそうです。田舎に来て早々にそんな事故に出会い、精神的な後遺症を心配しましたが、親切な人達に出会えたことが事故後のショックを和らげてくれたそうです。
イギリス人のノルゲート一家は七、五、二歳のお子さんがおられ、在宅教育も初めてです。まだ二年目の宣教師ですので、両親はクメール語の学びもしなくてはいけません。
第二子のポピーちゃん五歳は、去年二階から落ちて頭を強打し手首も骨折し、タイへ(去年祈っていただきました)。又、父親はサッカーで膝を怪我し、シンガポールに治療行くなど怪我が続いていました。感謝なことに二人とも今は癒されています。
田舎での生活は問題が起こった時に、周りにすぐ助けてくれる同僚がいない、病気や怪我の時に首都プノンペンまで八時間の道のりがかかる、などの困難な面もあります。私たちは後三ヶ月ほど彼らとストゥン・トラエンで過ごします。程よい距離感を持って、お世話できるようにお祈りください。(ひとみ)
昨年十月にOMF国際本部から「OMFカンボジア総主事が別の仕事のために、数ヶ月後に総主事を辞めることになった。そこで、あなたに総主事の仕事をして欲しいと思っている。祈ってもらえませんか?」と突然の連絡。「想定外を想定する」ことはカンボジアの宣教師間で言われている言葉ですが、あまりにも想定外すぎました。田舎で開拓伝道を始めて一年経ったばかり、もうすぐ新人宣教師家族が私たちのチームに加わる予定、そして約一年間の本国奉仕、他にも気になることが沢山あり、パニック状態のようになってしまいました。国際本部の方からも決断を急がされ、決断できないのでお断りしますと返事をしました。私にとってはOMFカンボジアのことを考えると軽い罪悪感を残す決断でした。決断をするためにした夫婦の話し合いでも、お互いに一致することの難しさを覚えました。約二ヶ月間の嵐の後に残ったのは、「あ〜、疲れた」という感情と色々な意味での戸惑いでした。今はこれらの疲れと心の痛みからの回復途上にあります。御言葉に励まされますが、気が滅入る時もあります。
神様はこのことを通して、再度献身の召命を与えてくださいました。「大きなことを達成したり、名声を得ることではなく、ただ主に従う忠実な僕としての人生」です。あとどれくらい生かされるか分かりませんが、神様が先だって下さることを感謝しつつ、謙遜に、そして忠実な主の僕として毎日歩めるようにお祈りして下さい。また、新しく立てられるOMFカンボジアの総主事のためにもお祈り下さい。(裕三)
【祈りの課題】
1.7月まで総主事代行をすることになったカリー師のためにお祈り下さい。
2.ノルゲート師一家が主に守られてストゥン・トラエンでの生活に慣れ、クメール語の学びと奉仕(英語の教師)がバランス良くできますように。また私たちとの交わりの祝福のために。
「神様の方法」
日本 西村信恵
寒い日が続きます。皆様いかがお過ごしでしょうか?
十二月は大阪でのイスラムセミナーから始まりました。イスラムの人たちをキリスト教会に来るように呼んだり、教会に人が来るのを待ったりするのではなく、イスラム圏の文化とキリスト信者の住む地域の文化のギャップを超えてイスラム圏内に住み、その人たちのただ中にいて交わり、キリストの愛を伝える働きをしておられるお話を伺いました。その中にイエス様の方法を見た思いでした。イエス様は天から、罪の世に罪人として住んでいる私たちと同じような人として、また、貧しいものとしてこの世に生まれてくださいました。そしてその生涯を神様の御心にそって歩まれました。そのイエス様が、「わたしのあとに従いなさい」と言われました。 そのように、A宣教師は神様の愛する失われた人々のただ中に住み、家族ぐるみで受け入れられ、少しずつ神様の愛を伝えています。また、個人的にお話をした時に、目に見える成果がなかなかないこと、福音宣教を妨げるサタンの攻撃を強く感じることが多くあること、この働きが進むために多くの祈りが捧げられなければならないことを話してくださいました。
十二月の久留米でのOMF祈祷会では、OMF宣教師J.Oフレイザー先生のリス族への宣教についての「ブレイク・スルー」というDVDを共に見たのですが、その中でも、イギリスの婦人たちによる祈りの中での霊的戦いとともに、現地のリス族への宣教が進んでいったことを伝えています。私たちが目に見えない成果にがっかりした思いになる時、神様の導きを疑うような時、天では霊的戦いが行われており、それは現地の宣教師だけの戦いではなく、私たちひとりひとりも祈りによって参加すべき共同の働きであることを思わされました。
今日本のあちこちで宣教のための祈りが捧げられています。忙しさ、また、私の祈りは力がないというような思いによって祈りをやめることがないよう、各地での宣教祈祷会が祝福され、神様の方法で宣教の業が前進していきますようにお祈りください。また、あなたもこの祈りに参加してみませんか?ニュースレターには各地での祈祷会の場所と日程が書かれています。いつでもお問い合わせください。
【祈りの課題】
1.2013年の働きについて菅家師ご夫妻と話し合いの時を持ちます。主の御心にそって計画をたてることができますように。
2.のぞいてミッションの時が祝福され、世界宣教に出て行く者、祈る者、とチャレンジを受けて宣教に携わっていく人が起こされるように。
「希望をうみだすものは?」
日本 菅家庄一郎、容子
OMF板橋祈り会に久しぶりに参加した。OMF祈り会は全国にあるので、申し訳ないとは思いつつも、すべての祈り会には参加できない。板橋祈り会はいつも妻に任せているのでおそらく四年以上参加できずにいた。
懐かしい方々(そうでない方もいるが)と久しぶりにお会いし祈る中で、改めて宣教祈り会について次のことを感じた。(1)共に祈ることは互いを近い存在にする。祈る者同士が家族のようになってくる。(2)主が祈りに答えて下さる方であることが確信となり、信仰が強められる。(3)教団・教派を越えての交わり(そうでない祈り会もあるが)が世界で唯一の目に見えない教会の交わりを感じさせる。(4)祈りは人を楽観的にする。心配がないのではなく、心配を主に委ねるので希望が生まれ心配が取り除かれる。(5)何よりも祈りによって宣教の御業が前進する。
私達もカンボジアでの宣教師時代、この祈り会によってどれほど支えられてきたかを思うと目頭が熱くなった。日本の政治も世界経済も先が見えない時代だが、祈る民には力と平安が与えられる。滅びゆく世界が祈る民を必要としている。
まだまだ祈り手が必要です。自宅を開放してOMF祈り会をはじめてくださる方はないでしょうか。そのように導かれている方はぜひご一報ください。(庄一郎)
このニュースに載せられない国で働くA師が第二期の働きを始めた。大きな災害に見舞われたこの国に遣わされたA師は、第一期の四年間、貧しく厳しい生活環境の中、難しい言葉を習得し、医者として孤児たちへの働きをなし、趣味を生かして孤児の女の子を集め裁縫クラブを始め、創作の喜びを分かち合い、また御言葉を教えた。医学生たちと聖書を学び、教会学校の教師への訓練のためにも心砕いた。神様は彼女に素晴らしい現地のクリスチャンの同労者を与えてくださり、地元の人たちの中に溶け込み、よいチームで共に奉仕する恵みが与えられた。私たちの団体の中ではまだ新しい奉仕地で、働き人はそれぞれ別の団体に所属し、チーム内のサポート体制は整っていない。それにもかかわらず、神様は彼女を支え、祝福し、用いてくださった。
一年間の一時帰国中も、主は彼女を支え、用いてくださった。帰国後すぐに三か月病院で働き、医者として日本の最先端の医療技術を学び直し、その後の巡回報告は北海道から九州まで一〇九か所にも及んだ。行く先々で、双方主からの恵みと励ましを受けた。彼女のニュースレターを読むと、新鮮な水を汲んで飲むように、いつもみことばから具体的に教えられ、励まされている。また母教会の支える会の方々の熱心な執り成し、そして日本中の多くの方たちの祈りの支えを感じる。
出発の日、空港に見送りに行った。ご両親が一緒に来られていた。中学生の時に宣教師になる願いを与えられ、右にも左にもそれずに歩んできたA師。ご両親にとって、どんなに愛する喜びの存在であるかをひしひしと感じた。神の国とその義のため、笑顔で別れる双方を見つめながら、神様を崇め、祈らずにはいられなかった。(容子)
【祈りの課題】
1.3月に持たれるキリスト者学生会(KGK)の全国集会で容子師は「家族」というテーマの主題講演で奉仕をします。神様の御心にそった良い準備ができますように。
2.2月18〜19日、新しく宣教師となるB師のための候補者コースを市川でもちます。B師が宣教の働きに遣わされるため良い準備の時となりますように。
「広がる伝道の輪」
日本 木下理恵子
とにかく寒い冬となりましたが、皆様お元気でお過ごしでしょうか。今年も皆様のお祈り、御献金をどうもありがとうございます。
先月の祈祷課題でお祈り頂いた中国人L姉妹の長男が中国から来ました。まだ中学二年生、全く日本語もしゃべれず、母親のL姉妹は朝からずっと出勤、弟も保育園。日中はテレビもない、小さな一DKの家にこもり、怖くて一人で外出しようともしません。「中国に帰りたい」とホームシックとカルチャーショックの真最中。ずっと自分は中国の祖父母に育てられ、母親は日本で弟と一緒と、自分は愛されていないと感じています。日本語の学びもそんなに身が入らないようです。そんな彼に、自分が来る前から祈っていて下さった日本人姉妹方が声をかけて下さり、自分が既に祈られていたと知り、なんともうれしそうな笑顔。このL君が早く日本に慣れる様に、日本語も早く習得でき、良い友達が出来る様に、そしてこの苦しい時期、彼を受け入れ愛される、そして良き計画を持ち、確実に助けて下さる神様を体験し、信じる事が出来る様にお祈り下さると感謝です。
中国語のクリスマス集会のためのお祈りもどうもありがとうございました。呉牧師ご夫妻はとても良いご奉仕をして下さいました。普段なかなか来られない求道者も、他県に引っ越した青年も久しぶりに来て、メッセージは彼らにぴったりでした。新しい人と言えば、中国人の同僚に誘われてきたブラジル人。「中国語の集会って言ってあるの?」と思わず聞いてしまいました。でも考えてみれば、その前の年は韓国人を連れてきた姉妹もいたし、だれか新しい人を誘って来たいと思うのは感謝な事だと、中国語のメッセージをブラジル人に日本語で通訳しながら思った事です。
この集会には来られませんでしたが、東京に引っ越したばかりの求道者は、何と中華教会のすぐ近く。そこのイブ礼拝に出席しました。続けてその教会に行って欲しい、救われて欲しいと祈っています。
昨秋、在日外国人伝道のメッセージをさせて頂いた教会の日本人姉妹が、日本人と結婚した近所の中国人の事を心にかけていました。送った中国語の小冊子を、その日本人姉妹が渡して下さいました。「心の中が温かくなった」とその中国人婦人から電話が来ました。一昨年四十代のご主人を亡くされたばかり。近い内に会いに行く約束をしました。
在日中国人の伝道は一人でするには限りがありますが、こうやっていろんな方がいろんな形でかかわって下さる事で、その輪が広がって行く事を見、嬉しく、主に感謝です。
【祈りの課題】
1.2月16日に持たれる「のぞいてミッション」で語るべき証しを準備できるように。聖霊が働いて下さる時となる様に。海外宣教の主の召しに応える人が起こされるように。
2.いろいろな方が在日外国人に伝道を始めて下さっていることを感謝。更に多くの方が、身近にいる外国人に関わり、伝道していけるように。その輪が広がり、日本で救われる外国人が多く起こされるように。
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